ここ10年弱、食洗機にはお世話になりっぱなしの我が家。
賃貸マンションに転居したのですが、幸いにもパナソニック製のビルトイン食洗機が備え付けられており、食洗機生活を続行することができています。
その、部屋の備品である食洗機が、転居後数ヶ月でいきなり不調です。
食器洗いを開始すると、ものの数分で排水を始め、以後ずっと、給水と排水を繰り返します。
何十回か繰り返した後、思い出したように食器洗いを再開するので、よく観察していないと分からないのですが、これ、放置すると分解修理しか手段がなくなるかもしれません。
もしこういう症状に気付いたら、まずは食洗機の清掃をすべきです。
その際には食洗機用クリーナーだけで満足せず、アルカリ性の食洗機用洗剤を多めに使用した清掃もした方がよいでしょう。
症状:給水と排水の繰り返し
私たちは戸建て時代にパナソニック製のビルトイン食洗機を導入し、これにすっかり頼り切っていました。
わけあって賃貸マンションに転居したのですが、ここにもパナソニック製のビルトイン食洗機が備え付けられており、ありがたく使わせてもらっています。
開始5分で排水開始
異変に気付いたのは、新居にもすっかり慣れた入居3ヶ月後のこと。
いつものように食洗機の運転を始めたのですが、数分したところで食器を洗う音が止まり、いきなり排水を始めました。
普通なら30分程度は洗剤液を食器に吹き付ける工程が続くところです。
排水が終わると給水されるのですが、これも10秒足らずで終わり、また排水します。
送風も行われているようで、ぬるい風が吹き出してきます。
むむ?と思って一時停止し、庫内を点検してみましたが、問題点といえば若干食器を入れすぎか?という程度で、変なところに水が溜まっていたり、泡立っていたりということはありませんでした。
運転を再開すると、やはり給水と排水の繰り返しです。
いつの間にか回復、頻度は数回に1回
この状態、放置すればいずれエラーが出るはずです。
エラーコードから原因を探ろうと思い、しばらく放置していました。
すると、食洗機は20分ほど同じ動きを繰り返していましたが、突如、通常の動きに復帰し、気付いたら運転が正常に終了していました。
これ、食洗機を常時見張っていないと、症状があることに気付かない可能性がありますね。
しかも、このような症状は毎回出るわけではなく、数回に1回といったところです。
問題は水位センサーの周辺か
ひとまずパナソニックのお客様ご相談センターに電話をかけましたが、これが全くつながりません。
緊急事態宣言下でしたので、コールセンターの要員が少なかったというのもあるでしょうが、結局、つながるまでに1時間かかりました。
据え置き式の情報は多数あった
保留音を聞きながらウェブを検索してみました。
検索に引っかかるのは、同じパナソニックでも(ビルトイン式ではなく)据え置き・卓上式の機種に関する情報ばかりでした。
曰く、原因は水位センサーのケース内の汚れであり、これを取り除けば問題は解決する、と。
据え置きとビルトインで構造は異なるものの、同一メーカーですので参考になる情報です。
そしてメーカの見解は…
なるほどと思いながら、ようやくつながった電話で症状を伝えます。
すると、回答は「使い物にならないでしょうから、修理を依頼してください」。
技術的なアドバイスは全くありませんでした。
1時間待ってこれかー、と落胆しましたが、こんなものですかね…
食洗機の清掃、専用クリーナーだけで大丈夫?
選択肢は2つ。修理を依頼するか、自分で何とかするか。
賃貸住宅の設備ですから、管理会社に言って修理してもらう分には、私の懐は痛みません。
しかし修理の人を呼ぶのもなかなか面倒です。
一方、自力で対処する場合、徹底的にやるなら分解清掃がよいのでしょうが、自分の所有物ではないので、万一壊したら修理代が自腹になってしまいます。
考えたすえ、まずは庫内の清掃を行うことにしました。
配管の汚れは酸性だ(多分)
食洗機の汚れに関しては以下の記事でも触れましたが、食洗機クリーナーで満足してはいけません!と声を大にして言いたいところです。
食洗機の清掃に関する記事はウェブ上にたくさんあるのですが、多くの記事でまず紹介されているのが、食洗機クリーナーを使った庫内の洗浄です。
手堅いところでは、パナソニック純正のこの商品が有名です。
ただ結構高いので、なかなか頻繁に使おうとは思いません。
それなら、小林製薬の安価な品を頻繁に使った方が効果は高いようにも思います。
いずれにしても、上記のクリーナーの液性は酸性なのです。
酸性のクリーナーですから、アルカリ性の汚れである庫内の水垢に対しては、除去効果が期待できます。
その他の汚れについても、専用商品ですから、一定の効果はあると信じたいところです。
しかし、今回問題になっているであろう汚れは、食洗機用洗剤で除去しきれなかった油分がベースになっていると思われます。
そして油分は酸性の汚れです。
酸性の汚れに酸性のクリーナーを使ってもダメですよね。
アルカリ性の洗剤でガツンといきたいところです。
やっぱり切り札はコレ
では、アルカリ性の洗剤で、食洗機でも使えるものは何だ?と考えると、「アルカリ性の食洗機用洗剤」という、当たり前の結論に行き着きます。
我が家で試して効果があったのは、以下の「ピクス 食器洗い機用洗剤」です。
この洗剤、通常は付属のスプーンに3分の2程度を使用せよということになっているのですが、思い切って通常の2~3倍、すなわちスプーン2杯ぐらい入れ、食器を入れずに食洗機を回してみてください。
私の経験では、1回やるだけで、見えない部分の汚れがかなり綺麗に落ちます。
さらに、普段の食器洗いにこの洗剤を使用すれば、見えない部分の汚れを抑制する効果が期待できます。
なぜ、我が家で汚れが溜まったのか?
えっ、そう言うあなたは「ピクス」で毎日食洗機を回していたんじゃないんですか?
なのに汚れが溜まって具合がおかしくなったんでしょ?
効果ないじゃん!
そう思われた方。鋭い。
実は、現住所に引っ越してきてから、「ピクス」をあまり使っていなかったのです。
不具合の起きる3ヶ月ほど前から「クリスタジェル8:ピクス2」ぐらいの割合で使っていました。
そのため、徐々に汚れが溜まっていったのではないかと推測しています。
その後どうなった?
さて、その後の我が家の食洗機ですが、予想どおり「ピクス」3倍量での洗浄は効果があり、例の症状はパタッと出なくなりました。
また予防のため、「ピクス」の使用頻度を上げて様子を見ています。
念のため小林製薬の食洗機クリーナーも購入し、「来たときよりも美しく」を目指します。
最後に:食洗機を感じよ!
以上、「アルカリ性の洗剤で食洗機の中をきれいにしろよ!」というのが本記事の趣旨なのですが、最後にもう1点、アドバイスがあります。
毎回とは言いませんが、時々は食洗機の音を聞いて、異変に気付いてください。
それが故障を未然に防ぎます。
音でしか分からない不調がある
今回のように、音でしか分からない不調があります。
今回の症状は、開始5分ほどで排水してしまうというもの。
5分で洗剤液を捨ててしまうわけですから、その後正常運転に復帰したとしても洗浄が不足気味であり、汚れ落ちが通常より悪くなります。
それで異変に気付く人もいるかもしれません。
しかし「汚れ落ちが悪い」という症状から水位センサーの異常を(分解せずに)見つけることは、なかなか難しいのではないでしょうか。
やはり、現実的には音を聞いて判断するしかないと思います。
正常運転できないと、清掃もできない
そして今回の症状を放っておくと、食洗機をまともに運転できなくなる可能性があります。
ひとたび通常の運転ができなくなると、今回ご紹介した「食洗機洗剤を使用した庫内の洗浄」が不可能になります。
いくら強力な洗剤を入れても、それが庫内を循環しない限りは、奥の方を洗浄することはできません。
水位センサーの正確な位置が分からないので断言はできませんが、場所が悪ければ分解修理しか手段がなくなるかもしれないのです。
食洗機は無人でも仕事をしてくれますが、たまには食洗機を感じてください。
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