自前で修理完了! パナソニックの洗濯乾燥機の給水トラブル

当ブログで度々取り上げている、パナソニックの洗濯乾燥機、NA-VR3500L。

時々メンテナンスしているため、満11歳を過ぎた今もなお現役で、毎晩洗濯~乾燥をこなしています。
メンテナンスについては、以下にまとめ記事がありますので、ご参考にどうぞ。

素人でもできる洗濯乾燥機のメンテナンス方法を、パナソニック製を例に解説しています。取説にある事柄が基本ですが、取説にないが簡単にできる「裏技」、また大がかりな分解清掃の方法も紹介しています。自己責任にはなりますが、分解清掃では劇的な効果が期待できます。古い洗濯乾燥機で、長い乾燥時間にお悩みの方は必見です。

さてそのNA-VR3500Lですが、ついに給水がほとんどできないという故障を起こしてしまいました。

耐用年数をとっくに過ぎている今、1万円を超えると想定される修理代を支払う気はなかったのですが、お得意(?)の分解により、故障箇所を特定しました

そして部品を取り寄せの上、自前で交換するという、当ブログ史上初の手法で見事に復活しました!

調べてみると、どうも珍しくない故障のようですので、修理の顛末をお伝えします。

なお、お約束の注意書きですが、ご自身での分解、修理は自己責任でお願いします
保証期間内であっても分解すれば無償修理の対象外となる可能性が大です。保証期間内ならば、まずはメーカーによる修理を検討しましょう。

息も絶え絶えの給水音

異変に気付いたのは日曜日の昼。

シーツや布団カバーを洗っていたのですが、妙な音がすることに気付きました。
水道から洗濯機へ給水しているようなのですが、いかにも苦しそうな、水が行き場を失っているような音がします

そのとき運転モードは「注水すすぎ」でした。
普段、注水すすぎはあまり行わないので、「あれ、こんな音したっけな?」と不審に思いつつも、その場はやり過ごしました。

そして同日の夜。さらなる異変に気付きました。

洗濯を始めるため、洗剤投入口を引き出したところ、前回の洗剤がかなり多量に溶け残っていたのです。

我が家では粉末洗剤(粉石けんではなく合成洗剤)を使っているのですが、溶け残るということはまずありません。

昼間の異音を想起し、洗剤投入口を取り外した状態で給水を始めてみると、案の定、給水量が不足しています

NA-VR3500Lは、水道水が洗剤投入口の上からシャワーのように降り注ぐ構造なのですが、水勢が弱く、シャワーの穴が100個あるとしたら、そのうち20個ぐらいからしか水が出ていないような状況でした。

もう少し給水量が少なければ、昼の時点でエラーを起こし止まっていたところです。
が、不幸中の幸いというべきか、チョロチョロと給水はされていたため、運転は継続できていました。

給水ホースを外して調べてみましたが、水道自体は健全そうです。
また、給水口のフィルターは特に詰まっていません。

分解で原因究明

時刻は23時、かなり眠かったのですが、飲酒して気が大きくなっていたこともあり、即座に分解を始めました。

背面から分解するのは(本体を引き出すのが)大変なので、前面から攻めていきます。

上面パネル→正面下部パネル→扉→正面中央パネルという順で分解していくと、この状態になります(勢いで、右上の温風ホースも外しました)。

洗剤投入口の枠は「シロ」

上記写真で左上の白い四角が洗剤投入口の枠です。
この枠の天井部分にシャワー状の給水口があり、内部が詰まっている可能性があるため、取り外して調べることにしました。

が、これを取り外すには本体の上部にある鋼材(写真の左上端にかろうじて見えている、左右方向の部材)を先に取り外す必要がありそうでした。
ごく単純な部材なのですが、ドラムの揺れを抑える大きなバネが2本取り付けられており、構造上非常に重要な部品と思われます(写真上部中央にバネが1本見えますよね)。
あまり気が進みません。

しかし、背に腹はかえられません。
バネを外したあと、この鋼材を取り外し、さらに給水用のホースや電線類をいくつか取り外すことで、ようやく洗剤投入口の枠を取り外すことができました。

…写真はありません。ごめんなさい。

取り外した部品は一体成形のようで、「水を入れたらそれがシャワー状に出てくる」という仕掛けの部分は分解できませんでした。

が、見える範囲ではそれほどの汚れはなく、また水を入れれば特に詰まることもなく出てくるので、この部品が原因ではないと思われました。

推定原因は「給水弁」

水道も洗剤投入口もシロとなると、残るは給水弁。これが怪しい。

給水弁とは、簡単にいえば「水道の栓を自動で開け閉めする部品」です。

普段、洗濯機につながっている水道の蛇口は開けっ放しですよね。
漏水防止のため、洗濯が終わったら閉めなさいと指導されることもありますが、少なくとも洗濯機の運転中は開けっ放しだと思います。

蛇口が開けっ放しなのに、なぜ洗濯機の中が水浸しにならないか?というと、洗濯機の中に給水弁があり、必要なときだけ弁を開いて水を供給しているからです。

給水しなくてよいときは弁を閉じ、給水ホースの末端で水をせき止めているわけです。

上の写真は背面側から撮影したものですが、右上の白い箱が先ほど取り外した洗剤投入口、そして右下の赤丸部分が給水弁です。
給水弁の上部に突き出している円筒状の部分に給水ホースを接続します。供給された水を洗濯機の内部(洗剤投入口)に採り入れるか、せき止めるか。その選択をこの給水弁が行っているわけです。

今回、この給水弁が故障し、給水が必要なときも十分に弁が開かなくなったのではないか?と考えました。

そうだとすると、自分で直すのは難しいことになります。
少なくとも今晩のうちには直りません。

落胆しつつ組み立て直し(この際にネジを何本か余すという大失態)、その夜の洗濯は「風呂水給水」で行いました。

予想どおり、水道からの給水はNGですが風呂水の給水は正常で、洗剤はよく溶けました。
最終のすすぎだけ、風呂水が使えないので給水がノロノロになりますが、それ以外は風呂水でしのげます。

給水弁ふつうに売ってる! 型番も分かる!

故障原因はほぼ特定できたのですが、さて、部品を入手できるかどうか。

半信半疑でウェブを調べてみると、いや出てくる出てくる、みんな自分で給水弁を取り替えてるじゃないですか!

大体が我が家より新しい機種で、給水弁の故障はごくありふれていることが分かりました。

それらの記録を読み、「何となくこの型番だろうな」というのが分かってきました。
具体的には、品番は「AXW29A-2170」、アイテムNo.は「S01-68-Y2400」です。また本体には「FVS-117-C」の印字もあります。
3つのうち、どれかで検索すればヒットすると思われます。

ふつうに市販されているとは思えない部品ですが、さすがはネット通販全盛のこの時代、探せば簡単にネット通販で入手できます
親切な販売店だと、対応機種も載せてくれています。

部品自体の定価は3000円弱のようで、これなら万一失敗しても許せますし、この価格で修理が完了すれば儲けものです。

Yahoo!ショッピングで夜中1時半ごろに注文。翌日午前には届きました。
本当にありがたいですね!

背面から攻めるのが正解

部品が届いたので、再度分解し、部品交換を行いました。

前日の分解時に思ったのですが、給水弁を交換するだけなら、本体を引き出すのに苦労するとしても、背面から行うのがトータルでは楽だと思います。

上面パネル→背面中央部の鋼板→背面上部の鋼板と、3つ取り外すだけで給水弁にアクセスできます。

購入した給水弁はこちら。

写真右に端子が1対見えていますね。ここに電圧をかけることで弁が開くのだと思います。
弁は2つあるので(おそらく、洗剤の上に降り注ぐ「洗濯用」と、柔軟剤の上に降り注ぐ「すすぎ用」)、端子も2対あり、それぞれに電線を接続することになります。

今回、洗濯、すすぎとも給水ができていなかったので、2つの弁が同時に故障したということでしょうか。2つの弁は電気的にも構造的にも独立しているように見えますが…
すすぎに関しては給水状況をちゃんと目で見ておらず、異音を聞いたのも注水すすぎの際だけでしたので、すすぎ用の弁は健全であるという可能性もあります(そうだとすると、すすぎ途中の注水には洗濯用の弁を使っているのか?)。

注意点ですが、給水弁を購入しても、パッキン的な部品は付属しませんので、今使っているものを取り外して再利用することになります。
我が家の場合、これら部品は十分健全なようでした。

写真上部に見える、黒いリング1つと、キャップのようなもの2つ。
これらが再利用する部品ですので、誤って捨てないように!

給水弁には制御用の電線が2組接続されますが、端末はコネクタ化されており、抜く際にはコネクタの爪を押しながら引っ張ればOK。挿入は、パチンというまで差し込むだけ。
給水部分も引っ張るだけでとれます。
もともと部品単位での交換を念頭においた設計といえます。実に簡単です。

弁の内部には水が少量溜まっているので、欲を言えば、分解する前に水道のホースを外した状態で洗濯運転を開始し、弁の内部の水を出し切りたいところです。
ただ、弁が壊れていればこの操作は無意味かもしれませんし、そこまで多量の水は溜まっていないので、タオルなどで養生して取り外すといった対応で十分な気もします。

修理だけなら30分もかからずに完了したのですが、その後、せっかくだからと欲を出してヒートポンプユニットの分解清掃を行ったので、2時間半ぐらいかかってしまいました…。

背面上部鋼板を外すと、ここも掃除できる

実は背面上部の鋼板を外したのは初めてなのですが、それにより、これまで掃除をしたことのない部品を掃除することになりました。

ここです。乾燥フィルター(奥)の先にあるグレーの部品ですね。
ボディの後ろに換気口のような突起があるので、分解しなくても一部が見えているのですが、ここの埃が地味に気になるのですよね。

取り出してみると、外からは見えない部分に、埃がびっしり付着していました。
部品が小さいので埃の総量はそれほどでもありませんが、取り除けるなら取り除いたほうがいいに決まっています。

ただ、取り外した後で本体側を見ると、上記写真のとおり、この部品が盲腸のような構造であることが分かります。温風が循環するメインの経路を高速道路の本線とするなら、取り外した部品はインターチェンジの出口です。
先ほど取り外した部品にはセンサのようなもの(写真下部に見える「Sankyo」と書かれた白い箱)がついており、これに温風を食わせるのがこの部品の目的ではないかと思います。

なので、ここの埃を取り除いても、それによって乾燥が早くなるということはなさそうです。

ただ、あまりに埃っぽいとセンサが正常に働かないおそれはありますので、掃除できるならしたほうがよいかと思います。

背面分解時の注意:全部いっぺんに外さない!

さて、背面を分解して気付いたことがあります。

背面は「上部」「中央」「下部」と3つの鋼板で覆われています。

下の写真で、「H」と書かれたメインの鋼板が1つ。その上下に幅の狭い鋼板がそれぞれ1つ見えると思います。

この鋼板を3つ同時に取り外すのは避けたほうがよいと思います。

理由は、この鋼板が洗濯機本体の構造上かなり重要だからです。
つまり、鋼板を全部外すと、本体のフレームが歪むおそれがあるのです。

洗濯機は運転中に激しく動くので、ボディも頑丈な印象があります。
しかし分解してみると、ボディの鋼板は意外に薄く、剛性が低いのです。
素人の見立てですが、薄い鋼板をネジで留めて箱形にすることで、何とか必要な強度を保っているのではないかと思えます。

背面は面積が大きいうえ、通常はボンネット状の3枚の鋼板で覆われているため、本体の強度を保つ上でかなり重要な面だと考えられます。
この3枚の鋼板をすべて外してしまうと、ボディ全体の剛性が著しく下がり、歪みが生じるおそれがあります。

私はそこまで考えが至らず、全部の鋼板を取り外してしまったのですが、組み上げる際に最後の1枚が取り付けられない状態に陥りました
ボディが歪み、ネジ穴が思った場所に来ないのです。
側面の鋼板を若干変形させ、ようやくネジ止めはできましたが、3枚の鋼板の噛み合わせが若干おかしいままになってしまいました。

分解して部品を取り出す際に背面の鋼板を外すのはやむを得ないのですが、3枚同時に外さないとできない作業というのは、素人レベルではまずないと思います。
下部の部品を取り出すなら上部の鋼板を残す、上部の部品を取り出すなら下部の鋼板を残す、といった心がけが必要だと思います。

また、分解を始めてから洗濯機を移動させるのもよくありません
分解により剛性が低くなっているので、移動の際にボディをねじるような力が働くと歪みの原因になります。

試運転、結果は良好!

苦労して分解したのを元に戻し、いよいよ試運転です。

洗濯を開始すると、勢いのよい水の音が聞こえてきます。
給水弁の交換で、給水量は元に戻りました!

また、ヒートポンプユニットの分解清掃をしたので、乾燥機能も新品に近付き、翌朝起きてみると気持ちのいいほどカラッとした仕上がりでした。
前回の清掃が2年前なので、その差は歴然。やはり1年に1回ぐらいは清掃したいところだなと思いました。

それにしても、自分史上、ここまで何度も分解し、内部構造を把握した家電製品は他にありません。
この機種だったら大抵のトラブルに対応できるな、という無駄な自信があります。
そして愛着も人一倍あります。

とっくに寿命は過ぎていると思いますが、高価な製品でもあり、何より生活必需品です。大事に使っていきたいと思います。

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