子供の眼のトラブル、特に充血は日常茶飯事。
ムスコーも、保育園から帰ったら眼が赤い!というので急いで眼科に行くということが何度かありました。
本人の自覚症状がなければ大したことはないと思うのですが、俗にいう「はやり目」などだと登園禁止となることがあり、翌日の予定に差し障りがあります。
原因を突き止め、医者から登園許可をもらい、できれば明日朝までに治したいところですよね。
子供の眼が赤い! 便利な眼科は意外なところに
遅い時間帯に眼科を受診したい!
そんなとき役立つちょっとした裏技が、コンタクトレンズ屋の隣で営業している眼科を、普通の眼科として活用することです。
コンタクトレンズを買いに来るのはほとんどが大人で、日勤の人だと平日の夜間なり土日なりに来るわけです。
そういう人が便利に利用できるよう、コンタクトレンズ屋と組んでいる眼科は夜間や土日に営業していることが多いのです。
しかも立地は駅前の超一等地ということが珍しくありません。
「普通の」眼科の先生の中には、そういう眼科を「コンタクト屋でしょ?」とあからさまにバカにする人も時々います。
しかし主要な客層はどうあれ、眼科ですから、眼科医が診察してくれることは間違いありません。
一通りの機器は揃っていますし、病院によっては「地域のかかりつけ医」を標榜するところもあります(逆に「ややこしい症状は診ません」と宣言している眼科もありますが)。
お近くのコンタクトレンズ店付近の眼科をチェックし、万が一の際の切り札として持っておくと安心ですよ。
子供の眼が赤くなる原因は?
さて、なぜ子供の眼はしょっちゅう赤くなるのでしょうか?
私たちがこれまで経験してきた中で最も多かった原因、それは「原因不明」です。
ダメじゃん!と思いますが、よく分からないので抗生物質の目薬を出しておきますねと言われ、実際には1回さして翌朝には何ともない、といったパターンが実際には非常に多いのです。
汚れた手で目をこすったとか何とか、幼児ならではの原因があるのでしょう。
次に、何度かあったのが外傷によるもの。おもちゃが眼の中に入った、などという理由ですね。
これだと片眼だけが赤くなり、片眼の中でも特定のところが鮮やかに赤くなるので、素人でも判別しやすいと思います。
大抵は眼の表面を診てもらって「ひどい傷もないので大丈夫でしょう」という判断をもらって終わりです。
心配なのは、アデノウイルスなどが原因で、他人に伝染する可能性のある結膜炎ですが、これまでムスコーはそういう症状になったことがありません。
ただプールなどで集団感染することがあるようで、特に夏場は注意が必要です。
加害者にならないために、そして保育園から「登園禁止」と言われないためにも、まめに眼科を受診したほうがよいでしょう。
そして最後に、花粉症などに付随するアレルギー性の結膜炎。
アレルギーですから伝染するものではなく、ふつうは眼の充血よりもくしゃみ、鼻水などの症状が強く出るので何となく分かりそうなものです。
しかし――というのが以下のお話。
寝室で「眼に砂が入った!」
事件は日曜の夜に起きました。
歯を磨いて寝ようかという頃、ムスコーが突然「眼に砂が入った!」と騒ぎ出したのです。
屋外ならともかく、場所は寝室。砂があろうはずもありません。
何か異物が入ったのかと思い、涙で排出されるのを待つことにしましたが、痛みはいっこうに消えず、片眼だけ中程度に充血しています。
まぶたが若干腫れているようです。
デリケートな眼のことだけに看過できず、救急相談に電話してみたところ、異物混入の可能性が否定できないということで、夜間診療をやっている大学病院を紹介されました。
痛みが増すようなら救急車でも…とも言われ、緊急度はかなりのもの。
幸い、紹介された病院はそれほど遠い場所ではなく、タクシーで急行したのですが、「痛くて眠れない」と騒いでいたムスコーは車内で眠ってしまいました。
病院ではそれほど待たずに順番が来たのですが、ムスコーはすっかり熟睡しており、先生に「眼を見せてください」と言われても、そもそも眼が開きません…。
頑張って連れてきたのに診察してもらえないのでは困るので、無理やり起こして何とか最低限は見てもらったのですが、明らかな異物は発見されず、傷もついていないとのこと。
気休めにヒアルロン酸の目薬を受け取って診察は終了。
終わったころにムスコーは元気になり、夜のタクシーツアーを楽しんでいました。
そして翌朝。眼の充血はおさまり、ムスコーの反応も「触ると痛いかな?」という程度。
安心していいように思いましたが、昨夜は十分に診察してもらえなかったので念のためと思い、かかりつけの眼科へ行きました。
冒頭で紹介した「コンタクト屋の隣の眼科」なのですが、診療開始時刻に行ってみると並んでいるのはご老人ばかりで、地域の眼科としても機能していることが窺えます。
診療の結果は予想どおりで、原因不明だが、眼に傷はついておらず、しかし充血はあると。
出てきたのは見慣れた抗生物質の目薬で、1回か2回さしただけで症状がおさまったのでお蔵入りです。
なぜ片眼だけ?という疑問は残りましたが、これにて一件落着、とそのときは思いました。
やっぱり片眼だけ赤い! 意外な原因とは?
数日経った金曜の夜、気が付くとムスコーの眼がまた赤くなっています。
この前と同じく片眼だけです。
さすがに救急へ行く必要はないと判断、翌朝、地元で評判の眼科医を訪ねることにしました。
待ち時間は長かったのですが、検査にはそれほど時間はかからず、他の眼科と同じようなメニューで終わり。
どういう診断が下るのかと思っていたら、最近の服薬状況などを聞かれました。
ムスコーは10日ほど前に風邪を引き、その後も花粉症のような症状が続いていたので、関係ないとは思いつつもそのことを話しました。
そして先生の結論は――「アレルギーですね」。
えっ?というのが正直な感想でした。
たしかにムスコーは何かの花粉に反応して鼻水が出るので、春と秋はアレルギーの薬を毎日飲んでいます。
しかし今回は片眼だけが充血し、しかもかゆいだけでなく痛いこともあります。
素人考えですが、これがアレルギーの症状とは思えませんでした。
先生の説明によると、アレルギーのためにまぶたの裏にブツブツができ、これが一定以上の大きさになると、眼球を刺激して痛みを感じることがあるのだそうです。
ひどいときには角膜に傷がつくこともあるそうなのでバカにできません。
アレルギーというと全身症状のイメージで、それが片眼だけに現れた理由は聞けませんでしたが、ともかくアレルギーを抑える目薬を長期間継続し、急性症状を抑えるためにステロイドを含む目薬と眼軟膏を短期間併用するとのことです。
ともかく、「片眼だけ痛い」という、外傷を疑いたくなる状況だったにも関わらず、原因がアレルギーだったというのが今回一番驚いたことです。
もし同じような症状に遭遇した方には参考にしていただきたいと思いますが、原因が違えば一刻を争うこともあるので、早めの受診をおすすめします。
アレルギーの目薬、即効性は?
薬を変えたので劇的な効果を期待したのですが、数日間は我慢の連続でした(いや、我慢したのは私ではなくムスコーですが)。
目薬を定期的にさしているにも関わらず眼の赤みは終日とれず、夕方になると「かゆい、痛い」と騒ぎ出すことが2、3日続きました。
素人考えで「冷やせば炎症が緩和されるだろう」と思い、保冷剤を眼の上に乗せて休ませるといったこともしましたが、目薬をさしてもそれほどの即効性はなく、どうしたものかと思いました。
数日経って症状は落ち着いてきたのですが完治には至らず、1週間後、もう一度眼科を訪れました。
まじめに目薬をさしているのに治らないんですがと話したところ、「治るには時間がかかります。アレルギーの薬は予防にもなるので、そろそろ効いてくるころです」とのこと。
これもまた素人考えと違いました。鼻炎の薬だと、飲むと即座に症状がおさまる(が、眠くなる)というイメージがあるのですが、それとは違うのですね。
一番即効性があるのは眼軟膏だそうです。
アレルギー薬は継続が重要だというので、サボらないように頑張って目薬を続けました。
その結果、赤みは完全にはおさまらないものの、大騒ぎするようなかゆみは出ず、痛みはゼロになったので、効果はあったということなのでしょう。
子の症状、親が自ら追体験! その感想は?
話はこれで終わりません。
10日ほど経ったころ、今度はオットーの片眼が赤くなったのです。
といっても自覚症状は「鏡で見ると赤い」ということだけ。
言われてみると多少かゆみや違和感があるかなという程度です。
目ヤニは少し出ますが気にならないレベルです。
多少とはいえ目ヤニが出るので、まずは原因として細菌性のものを疑い、ムスコーが使い残した抗生物質の目薬を2日ほど試しましたが効果はなし。
ムスコーと同じくアレルギーが原因なら、目薬でなく飲み薬でもいいだろうと思い、花粉症の薬を飲みましたがこれも効果はなし。
さすがにムスコーの目薬を横取りする気にはなれず、大人しく眼科へ行くことにしました。
して、その結果は「アレルギーですね」。
やっぱりそうですか。
同じ目薬を処方されたのですが、アレルギーの目薬、市販薬でも珍しくないので大して高くないだろうとバカにしていたら、薬価は1本1500円以上するんですね! 3割負担でも1本600円近くになります。
ムスコーは医療費タダなので意識していませんでしたが、薬の値段はよく分からないものです。
継続すれば予防にもなるという以前の話を信じ、毎日せっせと目薬をさしたわけですが、たしかに即効性はなく、むしろ目薬をさした直後はかゆみが増す感じがあります。
「痛い」という感じまでは追体験できませんでしたが、「目薬をさしたのにかゆみが治まらないのはおかしい!」と焦る必要はない、ということを身をもって確認できただけでもよかったと思います。
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