洗濯乾燥機の埃取り、知られざるメーカ純正品の実力は?

家事・家電

我が家の洗濯乾燥機、パナソニックのNA-VR3500。
乾燥機能が徐々に落ちてきて、へたをすると乾燥終了までに10時間かかるという有様でした。

内部に溜まっている埃が原因であることは想像に難くありません。
そのため、以下のように分解清掃を行いました。

乾燥機能復活へ…パナソニック ドラム式洗濯乾燥機を分解してみた(前面編)
我が家ではパナソニックの「ななめドラム」式洗濯乾燥機NA-VR3500を愛用しています。 平日は昼間に洗濯ができず、この8年間はほぼ毎日、夜中に乾燥機を回しています。 購入から8年目の夏、如実に乾燥が遅くなったので、前面の分解清掃に踏み切り...
乾燥機能復活へ…パナソニック ドラム式洗濯乾燥機を分解してみた(背面編)
我が家の洗濯乾燥機、パナソニックのNA-VR3500。 毎日のように乾燥機能を使っていたのですが、購入後8年にして、何度目かの「乾かない病」になってしまいました。 湿った温風の通り道に溜まった埃を取るため、前面パネルを外して清掃もしました。...

 

が、分解というのはなかなかハードルが高く、誰でも気軽に試せるものでもないと思います。

分解せずに、効率よく埃を取り除くにはどうしたらよいのでしょうか?

以前からこの問題に頭を悩ませていたのですが、実はパナソニックが純正「埃取りブラシ」を市販している、ということに今更ながら気付きました

早速購入してみましたので、その使用感をお伝えします。

結論として、2014年以降のモデルをお持ちの方は検討に値すると思います。

湿った綿埃、取り除きたいのに…

我が家で使っているパナソニックのヒートポンプ式洗濯乾燥機。
2008年モデルですが、元々の性能はいいと思います。

適切にメンテナンスしていれば、購入後8年を経過した今でも、ドラム一杯のバスタオルが3時間ぐらいで乾いてしまいます。

しかし、毎日のように乾燥機能を使っていると、どうしても内部に埃が溜まってきます。
これが性能悪化の大きな要因になります。

最も大量の埃が溜まるのは、湿った埃の通り道です。
半年、1年と放置してから掃除すると、ソフトボール大の埃が出てくることもあります。

じゃあ、こまめに掃除すればいいじゃないか!という話になりますが、これが難しい。

手を突っ込んで埃をつまみ出したいのですが、モノを内部に落とさないためという配慮なのか、運転中に手を突っ込んで怪我をしないためと考えたのか、穴にはガードが取り付けられています。

この隙間から何か細いものを突っ込んで掻き出すしかないのです。

オットーは針金ハンガーをまっすぐに伸ばしたものを使っていますが、内部に傷をつけないか、変なところに挟まらないかと毎回ヒヤヒヤしています。
また、単なる針金ですから「掻き出す」というよりは「そぎ落とす」感じです。

純正ブラシがあります!

他の人はどうやって掃除しているのだろう?

気になってネット上でいろいろ調べてみたら、驚きの事実を発見しました。
何と、当のパナソニックが「埃取りブラシ」を市販していたのです!

純正品ですからいろいろ工夫されていて、かつ安全に埃が取れるのでしょう。
これは期待できます。

対応機種は?

今回発見したブラシ、型番はAXW22R-9DA0(お掃除ブラシ ドラム式洗濯乾燥機)というものです。
2000円以内で購入できます。

このブラシには対応機種があります。具体的には以下の機種だそうです(パナソニックの公式サイトより引用)。

なお、型番末尾の「R-W」「L-W」「R-S」等は、扉の向きや色を表しているだけですので省略しました。
  • NA-VX3700
  • NA-VX7700
  • NA-VX8700
  • NA-VX9700
  • NA-VX5E4
  • NA-VX850S
  • NA-VX860S
  • NA-SVX870

調べてみると、VX3700~9700が2016年モデル、VX850Sが2014年モデル、VX860Sが2015年モデルのようです(NA-VX5E4は未確認ながら2016年モデル?)。

VX850SはVX8500の「パナソニック専門店エディション」であり、VX860Sも同様にVX8600の亜種です。
従って本ブラシはVX8500やVX8600にも対応していると思われるのですが、なぜか公式サイトでは専門店エディションだけが対応機種とされています。

いずれにせよ、2014年以降の機種を対象としたものであり、我が家の2008年モデルは対象外です。

しかし所詮はブラシです。
何年モデルだろうと埃を取れるのではないか? そう思って迷わず購入しました。

注目の使い勝手は…

通販で購入したので、翌日に商品が届きました。

さっそく試用したのですが、確かに針金ハンガーよりは埃を取りやすいと思います。
ただ、特に他機種に使用する場合、過度な期待は禁物です。

外見にちょっとしたガッカリ感

当たり前ですが、この商品は単なるブラシです。

2000円弱という価格ではありますが、100均でも売っているのでは?という外見で、まずガックリきます。

もちろん、一見ふつうのブラシでも、その中に洗濯機を傷めない工夫やノウハウが入っているはずであり、単純な比較はできないのですが、それにしても「これ、原価いくらだよ」と少なからず脱力します。

見て分かる工夫としては、ブラシと柄を結ぶ細い部分(針金ハンガー状)に樹脂製のカバーがついており、洗濯機内部を傷つけないようになっている、ということくらいでしょうか。

ブラシと一緒に説明書がついているので、一通り読みましょう。

ブラシの入る隙間がない?

価格や外見がどうあれ、埃がちゃんと取れれば文句はありません。

早速「あの」穴にブラシを突っ込みます。
乾燥フィルターを取り外したところにある、温風の出てくる穴です。

が、ブラシを気持ちよく突っ込める空間がないのです。

我が家の洗濯乾燥機が対象外機種だからだと思いますが、温風の通り道が思ったより狭く、ブラシをなかなか突っ込めません。

そして、何とか隙間にブラシを突っ込むと、すぐにドラムに当たってしまいます。

仕方なくブラシを引っ込めて、以後はピストン運動をするわけですが、ブラシを使って掃除できる総延長は思ったよりずいぶん短いことが分かりました。

盲腸部分は掃除しにくい

前面パネルを外して掃除した際、温風の通り道に盲腸のような行き止まり部分があり、そこに埃が溜まることを発見しました。

しかしこのブラシだと、盲腸部分の掃除はやりやすくありません

やるとすれば、ブラシを突っ込む前にあらかじめ針金部分を直角に曲げておき、盲腸部分を目がけて突っ込んでやることになると思いますが、それなりの器用さが要求されます。
また、十分に埃がとれるかは分かりません。

分解掃除に勝るものではない

実は、このブラシを使ったのは分解掃除の後でした。

分解掃除の際には穴に腕を突っ込んで手づかみで埃を取りましたが、それでも奥までは手が届かず、「専用ブラシがあれば、奥まで埃が取れるのでは?」と期待して今回ブラシを購入したわけです。

しかし実際にブラシを買って掃除してみると、盲腸部分を始め、それほど気持ちよく埃を取れるわけではないことが分かりました。
分解して手づかみしたほうが多くの埃を取れそうです。

分解した上で手を突っ込み、さらにブラシで仕上げるのが最善の方法でしょう。

が、分解には勇気と覚悟と手間が必要で、万人におすすめできるものではありません。

まとめ:対象機種をお持ちの方にはおすすめです

というわけで、2000円近くする純正の埃取りブラシを対象外機種に使用してみたところ、「これさえ買えば問題は全て解決」という特効薬ではない、ということが分かりました。

ただ、今まで温風の通り道を全く掃除してこなかった人がこのブラシを購入し、1ヶ月に1回でも温風の通り道を掃除したとすれば、乾燥機能の低下を多少なりとも遅らせることができるでしょう。

一方、このブラシの対象機種となっている比較的新しい機種の場合、このブラシでフィルター通過前の埃をもっと効率的に除去できるものと思います

フィルター通過後のヒートポンプユニットの埃は「お掃除機能」で除去してもらうことができますので、毎日乾燥しても、5年ぐらいは大幅な乾燥機能の低下なく使用できるのでは、と期待します。

 

ということで、2014年以降のパナソニック製洗濯乾燥機をお持ちの方、試しに購入してお掃除してみませんか?

乾燥機能を毎日のように使っていて、これまで温風の通り道を掃除してこなかった方なら、初回の掃除で効果を実感できる可能性が大です。

子サイトはじめました!
本記事をお読みいただき、ありがとうございました。

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