公衆電話、利用していますか?
最近は携帯電話に押されて数が減り、主要駅でもなかなか見かけなくなりました。
しかし、出先で「長くなりそうな電話」をするときには、依然、公衆電話は心強い味方です。
お持ちの携帯電話が「通話定額」でない方、テレホンカードを1枚、財布に忍ばせておきましょう。
うっかり携帯電話を忘れたときの助け舟にもなります。
また、フリーダイヤルやナビダイヤルにかける際も、公衆電話を利用すると料金を節約できることがあります。
公衆電話は安い?高い?
公衆電話の料金について、どんなイメージをお持ちでしょうか。
固定電話だから安そう? いやいや、維持費がプラスされるから高そう?
昔は、公衆電話の通話料は「家の電話」からかけるのと同じ料金でした。
しかし公衆電話は家の電話以上に維持費がかかるので、その分を料金に転嫁しようということになり、現在では家の固定電話からかけるより高くなっています。
割安なのは「公衆→固定」だけ
では具体的に、公衆電話の通話料金はいくらでしょうか?
答えはこちらです。以下は「10分かけたときの税込み料金」(2024年4月現在)を示します。
公衆電話→固定電話 | 110円 |
公衆電話→IP電話(050番号) | 340円 |
公衆電話→携帯電話 | 390円 |
ちなみに、携帯電話から発信する場合の標準的な料金は10分で440円(30秒で22円)です。
「携帯発」の格安サービスと比較してみよう
携帯電話からかけると10分440円ですから、表を見る限り「公衆電話が割安になることが多そう」と思えます。
ところが、携帯電話から発信する場合、以下のページでご紹介したような格安サービスがあるのです。
中でも料金が最安の「G-call」を利用した場合、たとえば「携帯電話→携帯電話」で料金は30秒8円。しかも消費税はかかりません。
10分かけても160円で、こうなると公衆電話からの発信は明らかに割高となります。
固定電話にかける場合だけは割安になります。
テレホンカードを安く買えば逆転も!
しかし、公衆電話にも奥の手があります。
テレホンカードを格安で入手すれば、実質的な価格が大幅に下がるのです。
金券ショップが近くにあれば、覗いてみてください。
500円分のテレホンカードはほぼ間違いなく300円台で売られています。
うまくすると200円台で買えることもあります。
携帯宛はG-callを逆転できない……
かりに、500円のテレホンカードを300円で入手できたとします。
すると、公衆電話の料金は実に4割引です。
4割引なら、固定電話宛の通話は10分66円となり、G-callの10分160円を大きく下回ります。
一方、携帯電話宛の通話は、4割引になっても10分234円で、ブラステルの10分160円に及びません。
公衆電話の場所は検索できる
公衆電話は、最近、設置台数が大幅に減っています。
それだけに、場所を検索できると便利だなと思うことが時々あります。
実は、そういうサイト、あります! しかも公式です。
「携帯NG」のフリーダイヤルに活用
以上は普通の固定電話にかける場合でしたが、相手がフリーダイヤルの場合、公衆電話が俄然有利になることがあります。
フリーダイヤルは文字どおり「通話料無料(相手負担)」なのですが、「どこから発信するか」について制限をかけている場合が多くあります。
中でも多いのが「携帯電話からはつながりません」というもの。携帯電話からかける場合には有料になります、という案内をよく見かけます。
こんなとき、公衆電話からなら問題なくつながる、という場合が多いのです。
0570「ナビダイヤル」に公衆電話からかけると?
フリーダイヤルではありませんが、特別な番号として「ナビダイヤル」というのがあります。
0570から始まる番号で、通話料金は一部または全部が発信者負担となります。
このときの通話料金も、携帯電話発が固定電話発より高く設定されています。
ナビダイヤルの場合、携帯電話各社の「通話定額」プランの対象外であり、G-call等の格安サービスも使えないので大損です。
以下のページに詳しく書きましたが、ナビダイヤル以外の番号が公開されているのであれば、そちらにかけた方がよいでしょう。
では、このナビダイヤルに公衆電話からかけた場合、通話料の節約になるのでしょうか?
結論からいうと、2024年1月から、ナビダイヤルは全国一律の通話料となり、公衆電話の方が常に割安となりました。
以下、公式ページにあるとおり、携帯電話からだと20秒11円であるところ、公衆電話からだと40秒10円です。公衆電話は携帯電話の半額未満ということになります。
まとめ
公衆電話の料金は、固定電話宛でないと携帯電話より安くならないことが分かりました。
しかし、格安のテレホンカードを利用することで、近距離の固定電話にかける場合には携帯電話よりも割安となります。
携帯電話からつながらないフリーダイヤルにもかけられる場合が多くありますので、格安で入手したテレホンカードを1枚持っておくと、ちょっとした節約になりますよ。
コメント
ナビダイヤル、大っ嫌いです。
こっちは折角カケホーダイプランに加入しているのに、わざわざ有料通話強制するとか、その企業を嫌いになって欲しいのかと疑ってしまいます。
なお、料金情報の一部に誤りがあります。
携帯電話からの料金が最高で14秒10.8円とありますが、これは64Kディジタル通信モードという特殊なモードで音声通話を発信した場合です。通常の音声通話ならば、全国一律で昼間20秒・夜間休日22.5秒・深夜早朝25秒で10円です。
そして公衆電話からの発信ですが、これが数日前に仰天させられたのですが、平日昼間に160km以上の通話になると、何と8秒ごとに10円です!公衆電話は固定電話扱いだから携帯より安いだろうとわざわざ公衆電話まで出向いて通話してバカを見ました。呼び出し音を聞いている間にも次々に10円が落ちていき、5分ほどの通話のために30枚近く10円玉を投入するという馬鹿げた有様。
後できちんと調べたら、わざわざ労力を使って携帯電話より2.5倍も高い料金を払わされたことが判明。二度と公衆電話からナビダイヤルにはかけません。
さすらいの旅人様:
コメントありがとうございます。
確かに、調べ直すと携帯電話発の料金が「一般的でないもの」になっておりました。大変失礼しました。本文は訂正してあります。
(ナビダイヤルに64kデジタルで通信するということ自体、今時考えにくい状況ですが…)
私の住んでいる自治体では、新型コロナのワクチン接種のコールセンターがナビダイヤルで、参ったなと思いました。幸い特殊な事情がなかったのでネットで事足りたのですが、かりに体調不良で日延べするような場合にはネット上で対応できないため、有無を言わさずNTTコムに通話料を献上ですよ。
最近思うのですが、ナビダイヤルというのは「なるべく顧客が電話してこないようにするための手段」、もしかすると「コールセンター運営費を利用者に一部負担させるための手段」ではないかと。だったら通話料という名目で徴収するのではなく、正面切って「ダイヤルQ2」みたいに利用料として徴収する方が、まだ納得感があります。
久々にナビダイヤルを利用せざるを得なくなったので、公衆電話に行ってきました。
以下、メモです。
(1)最初に自動音声のガイダンスを聞いて、該当のメニューを「5#」のように選択する方式だったが、メニューを選択し終わるまでの間は通話料無料。テレホンカードの度数は減らないし、テレホンカードを挿入しなくてもガイダンスを聞ける。
(2)メニューを選択後、回線混雑がひどいと「しばらく経ってからおかけ直しください」と案内され強制切断されるが、この場合、通話料金は発生しない。
(3)回線が空いていると実際のコールセンターに接続されるが、ここでようやく「39.5秒ごとに10円です。通話料定額プランの対象外です」といったアナウンスが流れる。このアナウンス中も通話料金は発生しない。
(4)アナウンス終了後、呼び出し音の間も通話料金は発生しない。
(5)呼び出し音が止んでコールセンターにつながったところから通話料金が発生する。ここからさらに、コールセンター側でのオペレータ空き待ちで保留となった場合、その間は通話料金が発生する。
番号ごとに挙動は異なると思います。今回はかなり良心的な設定のナビダイヤルでした。
「○秒ごとに10円」というアナウンスの段階から課金されるという話を聞いたことがあるのですが、実際は違いました。もし、この仕様が全番号で共通ならば、個々のナビダイヤルの料金を無料で知ることができるわけですから、料金を聞いて一旦電話を切り、公衆電話にするか携帯電話にするか、じっくり検討してもよいわけです。
今回、39.5秒ごとに10円だったので、コールセンター所在地は隣接ないし20km以内の区域にあったと想像します(それか、通話料の一部をコールセンター側が肩代わりしてくれているか)。
死蔵テレカを消費できたこともあり、「そこまでナビダイヤルを嫌うこともないのでは?」という感想でしたが、しかしテレホンカードは130円分減りました。
コールセンター運営費としてなら支払いますが、通話料という名目で130円も支払いたくはないですね。