またまた自前で修理完了! パナソニックの洗濯乾燥機の「H25」エラー

当ブログで再三取り上げている、パナソニックの洗濯乾燥機、NA-VR3500L。

時々メンテナンスしているため、満11歳を過ぎた今もなお現役で、毎晩洗濯~乾燥をこなしています。
メンテナンスについては、以下にまとめ記事がありますので、ご参考にどうぞ。

素人でもできる洗濯乾燥機のメンテナンス方法を、パナソニック製を例に解説しています。取説にある事柄が基本ですが、取説にないが簡単にできる「裏技」、また大がかりな分解清掃の方法も紹介しています。自己責任にはなりますが、分解清掃では劇的な効果が期待できます。古い洗濯乾燥機で、長い乾燥時間にお悩みの方は必見です。

さてそのNA-VR3500L、2020年6月、給水ができないという故障を起こしました。
例によって自分で対処した記録がこちらです。

当ブログで度々取り上げている、パナソニックの洗濯乾燥機、NA-VR3500L。 時々メンテナンスしているため、満11歳を過ぎた今もなお...

それから半年としないうちに、今度は「H25」というエラーコードを吐いてストップするという別の故障を起こしました。

明らかに耐用年数オーバーなので多額の修理費はかけられず、修理するなら自分で部品交換するしかありません。

結局、前回と同様、部品を取り寄せの上、自前で交換するという方法で乗り切りました。

調べてみると、どうも珍しくない故障のようですので、修理の顛末をお伝えします。

なお、お約束の注意書きですが、ご自身での分解、修理は自己責任でお願いします
保証期間内であっても分解すれば無償修理の対象外となる可能性が大です。保証期間内ならば、まずはメーカーによる修理を検討しましょう。

謎の「シュボッ、シュボッ」→エラーコード「H25」

2020年11月のとある休日、乾燥が終わった瞬間に異変に気付きました。

正常に乾燥が終わったのですが、「シュボッ、シュボッ」という音が止まらないのです。

強制的に電源を切りましたが、再度電源を入れると、また「シュボッ、シュボッ」の繰り返しです。

本ブログ初の動画を以下に添付します。
原因となる箇所が分かりやすいよう、前面カバーを外した状態で撮影しました。

電源を切っても動作は止まらず、この状態でしばらく放っておくと、「H25」というエラーコードを表示して止まってしまいました

コンセントを抜き差ししましたが、やはり同結果です。

音の正体は排水弁

この音が何なのか、中を見なくても分かりました。
排水弁が閉まる音です。

ドラムに入っている水(あるいは乾燥によって出てきた水)を下水に流すかどうかは、時と場合によります。

洗濯あるいはすすぎをしている最中は、水を溜めておかなければいけないので、下水につながる栓は閉めておく必要があります。

一方、脱水中や乾燥中は、不要な水を捨てたいので、洗濯機内の水が下水に流れるよう、栓を開けておく必要があります。

この「栓」が「排水弁」で、電気によって自動で開け閉めできるようになっています。

「シュボッ」という音は、たとえば脱水が終わってすすぎに移行するときに聞き慣れた音だったので、何の音かはすぐ分かったというわけです。
(実は「シュボッ」という音がしている時点で異常なのですが…後述します)

ただ、通常は弁を閉める際に「シュボッ」と1回鳴るだけです。

これが連続して鳴っているということは、「弁を閉めようとしたが閉まっていない」あるいは「本当は閉まっているのに、閉まったという認識がない」という故障が考えられます。

参ったな…と思いました。

実はしばらく前に洗濯機の置き場が変わり、洗濯機を前に引き出すことが困難になっていたのです。
背面からの修理はできれば避けたいのですが…

ギヤードモーターはすぐ見える。しかし真の原因は?

すぐにエラーコード「H25」で検索すると、似た機種の修理をしたという先輩の記事がすぐにヒットしました。

故障部品は「ギヤードモーター」、部品代は約3000円とのこと。

そして嬉しいことに、前面からの部品交換が可能だということです!

前面パネルを開ける

Webで調べたところ、前面パネルを1つ外すだけで故障部品を取り替えられそうなので、早速開けてみることにしました。

まず、前面下部の白いパネルを外します。
ネジは下の写真の赤丸部分3カ所。排水フィルター(写真左上の水色っぽい部品)のすぐ下に1本、あとの2本はパネル下部の左右に鉛直方向に差さっています。

パネルを取り外すとこのような状態になります。

制御基板を前に倒す

銀色の箱のようなものは制御基板だそうです。
いわばこの洗濯機の頭脳にあたる部分ですね。

これを取り外すとなると脳外科手術のようになってきて嫌ですが、幸い、配線を取り外すことなく、基板を本体に取り付けるための黒い枠ごと前にバタンと倒すことができる、親切な設計になっています。

上部写真の赤丸部分にあるネジ2本を外します。
中央下部のネジは分かりやすいのですが、もう1本がどれなのか分かりにくい。
右上の、配線の束の奥にあるネジです。
銀色の制御基板そのものではなく、制御基板の周囲にある黒い枠を本体から取り外すことに注意してください。

このように、下辺を軸にして手前に倒れます。
配線に過度なテンションがかかると嫌ですが、大丈夫そうです。

ギヤードモーターを確認

中を覗いてみました。
黒くて丸い、ネジが2本目立っている部品が、問題と思われるギヤードモーターです。

ギヤードモーターとは聞き慣れない名前ですが、これが何であるかは後述します。
あらかじめこの知識があれば、無駄な作業が少し減ったのですが…

ギヤードモーターから、樹脂製の細い棒のようなものが左のほうへ延びていますね。
モーターが回転すると、この棒が右へ引っ張られ、棒の先(写真左側)についている注射器状の部品も右へ移動します。

あらためて、冒頭の動画を見てみてください。
弁を閉めようとしている(棒を右へ引っ張らない状態でキープしたい)のですが、なぜか「引っ張る→引っ張らない」を何度も繰り返しています。

排水弁は単純な構造

排水弁を取り外して調べればいいのでしょうが、大掛かりになりそうです。
細い棒のつながっている注射器状の部品だけなら、キャップを回転させると簡単に外れるので、ひとまず外してみました。

棒の先には、黒くて伸縮するゴムがついていました。
このゴムが栓になり、排水口をせき止めているようです。

細い棒を手で写真右側へ引っ張ると、黒いゴムが縮みます。
これにより栓が開いた状態となり、洗濯機の中の水が流れていきます。

写真では見えませんが、黒いゴムの芯の部分には強いバネが内蔵されており、細い棒から手を離すと黒いゴムは元に戻ります。

つまり、排水弁はふだん閉じており、排水が必要なときだけ、ギヤードモーターにより細い棒を引っ張って弁を開けているという仕組みです。

仕組みは分かったのですが、故障の原因はよく分かりません。

取り外さなかった排水弁の中に手を突っ込んでみましたが、ありがちなヌルヌルした汚れが多少ついているだけで、何か大きなものが詰まっている気配はありません
時節柄、マスクが詰まってしまう故障が結構あるそうですが、違いました。

もしや…と思って、汚れを取ってから組み立てて電源を入れてみましたが、故障は直っていませんでした。

本当にギヤードモーターが原因?

ということで、消去法でギヤードモーターがダメなんだろうと結論付け、ネットショッピングで即座に注文しました。
ちなみに品番はAXW3482-311です。また本体には「HM-31-1」の文字があります。

明日発送、明後日到着だそうで、DIY派には心強い限りです。
…いや、私は元々DIY派じゃないんですけども。

しかし、モーターを注文してあらためて考えてみると、心配になってきました。

先ほどお見せした動画のとおり、モーターはちゃんと回転しているのです。
弁の開閉を認識できていないというところが問題なのです。

…ということは、故障部品はギヤードモーターではないのでは?

申し訳ないと思いつつも、注文したモーターを一旦キャンセルしました。

そもそも、ギヤードモーターって何だ?

さて、問題のギヤードモーターとは何だ?と調べてみると、ギア付きのステッピングモーターだそうです。
ギアを介すことで、小さなモーターでも大きな回転力を得ることができます。

ではステッピングモーターとは何でしょう?
これも分からないので調べると、位置(回転角度)の細かな調整と検出ができるモーターとのことです。

小学校の理科実験を思い出していただきたいのですが、一般的なモーターは、電気を流すと軸が回転するという仕組みです。
回転を始めて、軸が1回転すると元の状態に戻るので、モーターの状態をアナログ時計に例えると「0時から12時まで」と表現することができます(理系的にいえば「位相が0°から360°まで」です)。

ステッピングモーターは、「モーターの軸を0時の位置から7時の位置まで回転させる」とか、「モーターの軸が今何時の位置にあるか検出する」とか、そういうことが得意なモーターだと考えればいいと思います。

言い換えれば、「軸を回す」というモーター本来の機能に加え、「軸の回転角度を検出する」というセンサの機能も持っているわけです。

ですから、かりにモーターが動いていても、センサの機能が故障して正常動作しなくなるということがあり得ます

腹をくくってギヤードモーターを再注文!

先ほど排水弁を軽く分解してみた際には、「弁が閉まっているか開いているか」の検知をどのように行っているのか分かりませんでした。

排水弁の側に何かセンサがついているのか?とも考えました。
しかし、ちょっと眺めたところ、センサらしきものはありませんでした。

ギヤードモーター(ステッピングモーター)の特徴を知っていれば、「ああ、モーターの位相で排水弁の状態を検知しているのだな」と推察できます。

いやー、何歳になっても学ぶことは尽きませんね。

結局、ギヤードモーターを交換するしかないという結論に至り、ひたすら恐縮しながら、再度モーターを注文したのでした。

部品到着、意外な変化に驚く

2日後の夜、待ちに待ったモーターが到着しました!

一刻も早く修理したかったので、新しいモーターの到着前にカバーを開けて古いモーターを外しておき、新しいモーターが来たら即取付、という段取りにしておきました。

何せ、2日間洗濯ができなかったので、洗濯物が山盛りだったのです…。

ソケットレンチがないと厳しい

さて、古いモーターを取り外す段階で、必要になった工具がありました。
ソケットレンチです。

ふつう、ネジを回すにはドライバーを使います。
短いドライバーだと力が入りにくいので、最低でも10cm強の長さがあるものを使うかと思います。

しかし今回のギヤードモーターは、ネジ山の上にほとんど空間がありません
ごく短いドライバーなら入るのですが、力が入らずネジを回せません。

そこで、ネジ山の横方向からネジを回す道具が必要になってきます。
その一例がソケットレンチです。

私は元々DIYをやるようなマメな人ではないので、今回新たに購入しました。
ネット上でお薦めになっていた以下の商品です。

私レベルの人間からすると、万能ですね、これは。

ケースを開けると部品がたくさん入っています。これらの中から数個の部品を組み合わせて、いろいろな機能を実現するという仕組みです。
L字形のドライバーを組み立てて直角方向にネジを回せるのはもちろん、通常のドライバーとしても使えますので、一家に一つあって損はないと思います。
六角レンチにもなるので、家具を買ったときについてきた簡易なレンチが不要になりました。

ソケットレンチにはラチェット機構があるので、狭い箇所でもドライバーをいちいちネジ穴から取り外すことなく、手を往復するだけでネジを締めたり緩めたりできます。
なくても何とかなる機能ではありますが、あれば便利です。

使い方を体得するのに数分かかりましたが、その後は楽しくネジを緩めることができました。もっとネジが欲しい!と思うほどです。

電線と細い棒も外す

ギヤードモーターには電線が1束つながっていますが、コネクタを1個取り外せば一度に全部外れます
コネクタには抜け止めの爪があり、これを押しながら引っ張ることで外れます。特に工具はいりません。

あと、排水弁につながる細い棒も外さないといけないのですが、これも手で外せます。ネジなどの留め具はありません。
細い棒を右側へ引っ張って、棒の右端、穴が大きくなっている部分をギヤードモーターの軸に合わせて下へ引っ張るだけです。
言葉で説明しても分かりにくいので、実物をよく見てください。単純なつくりです。

ギヤードモーターを取り外し、交換

ネジ2本とコネクタ1個、排水弁につながる細い棒を外せば、以下のようにギヤードモーターを取り外せます。

中身はともかく、外見上は実に単純な部品です。
モーターが動作すると白い部分が回転します
白い部分の突起に細い棒(排水弁のゴム栓につながっている)が接続され、回転により棒が引っ張られていきます。
12時の位置が引っ張り量最小とすると、6時の位置まで回転したときに引っ張り量が最大となります。

取り外したのと逆の手順で新しいギヤードモーターを取り付ければ修理は終了です。

制御基板のボックスを前に倒したまま電源を入れ、エラーが出なくなったことを確認してみてください。

動作音まで変わった!

また動画を撮ってみました。
まず脱水を開始し(→弁が開く)、数秒後に一時停止(→弁が閉じる)しています。

正常に動作したのは嬉しかったのですが、驚いたのは動作音です。
てっきり「シュボッ」という音がすると思ったのですが、聞こえてきたのは、しゃっくりのような「ヒョッ」という静かな音。
排水弁の中を軽く掃除したせいもあるのかもしれませんが、新品の状態では「シュボッ」という音はしないのですね!

何が原因で「シュボッ」という音がするのか、それは分からずじまいなのですが、どこかが劣化しているためにそのような音がするのだろうということは想像がつきます。

まとめ:どこまでも直すよ!

ともかく、これでまた我が家の洗濯乾燥機は延命されたのでした。

妻には「もう買い換えてもいいんじゃない?」と言われたのですが、ここまでくると、金銭的なことだけでなく、愛着があります。

どこまでDIY修理で対応できるのか、どこがどう故障したら諦めるのか、最後まで見届けたいというのが偽らざる感想です。

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