5人以上のときも、そうでないときも! ワゴンタクシー利用体験記

タクシー

通常のタクシーは、運転手を除き大人4人までしか乗れません。5人以上になると2台頼むことになります。
が、ビジネスや冠婚葬祭といったシーンならともかく、一般家庭の日常的な利用でタクシー2台に分乗というのは、ちょっともったいない気がしますよね。

そこで活躍するのが「ワゴンタクシー」あるいは「ジャンボタクシー」と呼ばれる大型のタクシーです。これだと1台に運転手除き6人まで乗れるので、2台頼まなくてもよい可能性がグッと高まります。

ただ、このワゴンタクシー、呼んですぐ来るとは限りません。というより、当日呼んでもまず来ません。台数がかなり少ないのです。
そんなワゴンタクシーを2017年春に2回利用しましたので、使い勝手などをお伝えしようと思います。

選択肢は豊富! しかし予約が取れない?

4月初旬に、親戚ともども羽田空港までタクシー移動する予定ができました。大人4人、子供1人になるので普通のタクシーには収まりません。これすなわち、ワゴンタクシーの出番です!

予約を取ろうと思い立ったのが3月20日ごろ。まだ半月ほどの余裕がありました。調べてみると選択肢は豊富にあったので、料金的に有利なところを選んで予約することにしました。

ワゴンタクシーの料金は?

東京23区(+武蔵野・三鷹)に関していえば、ワゴンタクシーの料金は基本的に通常のタクシーと同額のことが多いようです。

ただし、ワゴンに限らず、そもそもタクシーを予約するということに関しては料金がかかります。会社によりますが、迎車料金(310円または410円)+予約料金(410円)が加算される場合が多いようです。

さらに会社によっては、車種指定料金として1000円程度がかかる場合があります。

迎車・予約料金込み! 定額運賃はおトク

少し話はそれますが、タクシーには「定額運賃」というのがあります。代表的なのは「羽田定額」で、羽田空港への行き帰りが文字どおり定額(渋滞、迂回しても一定運賃)になるというものです。

羽田空港には専用の乗り場があり、そこから乗る場合には予約なしでも定額運賃になるのですが、自宅などから空港に向かう場合には事前の予約が必須となります。

そのため定額運賃は「迎車・予約料金込み」の設定となっており、たとえば新宿区から羽田空港であれば、家まで来てもらっても運賃表記載の7100円(+高速料金)で済みます。

純粋な運賃だけ比較しても、定額運賃は通常のメーターによる運賃より安くなることがほとんどなのですが、迎車・予約料金まで考えるとさらにおトクです。

半月前でも予約困難

さて、私たちがまずワゴンタクシーの予約を試みたのはハロー・トーキョーという会社です。私たちの行動範囲ではほとんど見かけないのですが、営業区域的には自宅まで呼ぶことが可能です。
この会社は「ワンボックス型タクシー」を売り物にしていて、都内最多の保有台数だそうです。料金としては、車種指定料金500円が加算されるとのことですが、その他は一般のタクシーと同じです。
都内最多だから大丈夫だろう!と思って予約を試みたのですが、空きがないとの回答でした。

次に電話をかけたのが日本交通です。普段よくお世話になっている会社です。車種指定料金は1080円とやや高めですが、その分、いい車が来るようです。
が、こちらは「VIPワゴンタクシー専用ダイヤル」に電話がつながりません。何度かかけましたが常に話し中。そんなに需要があるのでしょうか…

こうなると検索結果を上から順に試していくしかなく、杉並区のキャピタルタクシーというところに電話。日本交通グループなので、通常のセダンだとこの会社を選んで呼ぶことは基本的にできない(日本交通の配車センターを通して呼ぶしかない)はずなのですが、ジャンボタクシーに関しては直接予約ができます。車両指定料金は410円と安めです。
が、ここも空きはないとのこと。半月後まで埋まっているとは、かなりの人気ですね。

次に国際自動車(kmタクシー)にかけました。車種指定料金なしという太っ腹な会社で、したがって人気があるのではないかと諦めていたのですが、意外にも空きがあり、無事に予約できました。
当日は「某駅→自宅→羽田空港」という行程のため、「某駅→自宅」と「自宅→羽田空港」の2分割になり、1乗車目が空港定額ではないので予約料金と迎車料金で計820円がチャージされることになりました。逆方向の「羽田空港→自宅→某駅」ならこの820円は不要なので、ややもったいない気はしますが、致し方ありません。

なお、東京23区ではこの他にも選択肢は多くあります。各社ごとの台数が少ないので、今回の私たちのように、根気よく探していくしかないと思います。

らくらくタクシーも一部会社は対応可能

さて、長距離で予定の決まっている場合のタクシー利用といえば、以前にご紹介した「らくらくタクシー」があります。

事前予約でタクシーが1割引? 「らくらくタクシー」という選択
ツマーが持病ありなので、タクシーには何かと縁のある我が家。 おそらく年間100乗車ぐらいはしていると思います。 20km程度のタクシー乗車には慣れっこになってしまいました。 ムスコー クルマ買ってよー。病院行くのに楽じゃん オットー いや、...

このらくらくタクシーで、ワゴンタイプを指定することはできないのでしょうか?

定額運賃は車も値段も超ジャンボ

調べたところ、空港送迎および東京ディズニーリゾート送迎の定額運賃ならば可能のようです。ただ、使用車種が上記ワゴンタクシーより一回り大きく、お値段もそこそこです。

たとえば「羽田空港~新宿区」の場合、通常のセダンタイプ、また運転手除き6名乗れるワゴンタクシーだと、各社の標準価格は7100円です。
一方、らくらくタクシーのワゴンタイプ(運転手除き9名乗車可能)だと10000円。1.5倍くらいの価格です。たしかにタクシー2台よりは安いのですが、今回の私たちには車が大きすぎます。

一般予約は発着地点によりけり

一方、空港定額でない通常予約の場合には、タクシー会社によりワゴンタイプの車を用意しているようです。

今回調べた中では、東京タクシーグループが「ジャンボ車(5名乗車可能)」というメニューを用意していました(が、私たちの出発地からは利用できませんでした)。
また、前述のハロー・トーキョーも会社案内のところには「ワゴンタクシー」というメニューを掲げているのですが、予約時に車種指定ができませんでした。空きがないから候補に上らなかったのか、あるいはそもそもワゴン車を指定できないのか、それは分かりません。

ワゴンタクシーを偶然拾った!

ここまで書いてきたように、ワゴンタクシーは稀有な存在で、乗ろうと思っても乗れないことが多々あります。

ところが先日、病院のタクシー乗り場に行ったところ、ワゴンタクシーが普通に客待ちしていたのです! 私たちも長年タクシーを濫用していますが、こんなことは初めてです。家族3人で乗り込みました。

[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”icon_t.png” name=”ツマー”] オットーはタクシー運あるよね [/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”icon_o.png” name=”オットー”] そんなところで運を使いたくないんだけどね [/speech_bubble]

6人乗りを3人で使う贅沢

乗ったのは日本交通のアルファードハイブリッド。助手席に1名、2列目に2名、3列目に3名で計6名が乗車できます。そこに3人で乗ったので、まあ広いこと! いつもは後部座席に3人がけなので狭いのですが、今日はムスコーが最後列を独占し、大人2人は2列目にゆったり腰かけました。

[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”icon_o.png” name=”オットー”] セダンでも、自分が助手席に乗れば楽なんだけど [/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”icon_m.png” name=”ムスコー”] 一人だけ助手席はズルい!! [/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”icon_o.png” name=”オットー”] …という声があり、毎回、後部座席に詰め込まれております [/speech_bubble]

座席数もさることながら、足元の広さがまた素晴らしい。最前列の座席を最大限前にスライドさせていたからかもしれませんが、足元が本当に広々しています。3列目の状況は分かりませんでしたが、ふつうのタクシーが飛行機のエコノミーだとすると、今回のワゴンタクシーは新幹線のグリーン車のような感じです。

通常料金でいいんです!

日本交通の場合、ワゴンタクシーを指定して呼ぶと1080円の車種指定料金がかかります。が、今回は「たまたま」拾っただけですので、料金は通常のタクシーと全く同じ。追加的な料金はかかりません。まさに乗り得です。

しかも、日本交通ではワゴンタクシーを「VIP車両」と位置付けており、乗務員も選抜されているとのこと。確かに、タクシーというよりはハイヤーの運転手さんのような雰囲気でした(実際ハイヤーに乗ったことはありませんが…)。

以後、1時間ほど自宅までのドライブを楽しみました。座席が広いので実に快適です。が、その点を除けば乗り心地は正直「並」です。好みもあるでしょうが、エンジン音がダイレクトに聞こえてくる感じがあって、静粛性という点ではセダンタイプに分があると思いました。やはり、多人数で乗ってこそのワゴンタクシーです。

予約したワゴンタクシーにも乗りました

順番が前後しましたが、苦労して予約したワゴンタクシーにも乗ってきましたので、こちらも軽くご紹介します。
本来こちらをメインでレポートするつもりだったのですが、短期間に2回乗車したのでワゴン車両自体はあまり印象に残らず、したがって「軽く」ご紹介になってしまいました。

到着は意外に遅く――タクシー予約の上手な利用法は?

この日は16時に国際自動車のワゴンタクシーを呼んでいました。目的地は羽田空港で、空港までの所要時間は順調にいって1時間弱。飛行機の出発時刻は18時前です。本来ならもう少し早く呼びたかったのですが、タクシー乗車前の予定が読めず、わりとギリギリの時刻に呼びました。それには以下のような読みがありました。

経験上、タクシーを時間指定で予約すると、だいたい10分は早く到着して待機しているのが常です。今回は希少なワゴン車ですから予約主体の運用と考えられ、ギリギリまで別の客を乗せている可能性は低いといえます。したがって一般車以上に早く着くだろうと考え、それを期待していました。
もちろん、少し早めに呼んで、前の用事が長引いたらタクシーを待たせておくという選択もあります。しかし通常、迎車のタクシーは5分以上待たせておくとメーターが動き始め、料金が発生します。たとえば15分(=無料5分+有料10分)待たせれば500円強とそこそこのお値段です。できれば遅刻は避けたいところです。

15時40分に電話がかかってきました。もう着いたのかな?と思って電話に出ると、相手は配車センターで、単に車両番号の連絡が来ただけ。とはいえ、この一報を受けて一同席を立ち、乗車場所で車の到着を待ちました。

ところが、来ないのです。駅前ロータリーという、あまり長々と停車できない場所に呼んだせいもあるかもしれませんが、ワゴン車はなかなか姿を現しません。道路状況を見るに、空港までの経路上に顕著な渋滞はなさそうでしたが、できるだけ早く出発したいところです。
結局、車が来たのは15時55分を過ぎてから。予約時間に遅れたわけではないので文句のつけようもないのですが、かなりギリギリです。近所の路上で直前まで時間をつぶしていたのでしょうか。

今回、時刻を決めてタクシーを予約したのですが、乗客、運転手の双方が予定時刻より前に準備完了していれば、早めに出発したほうが双方ともにメリットがあります。
今にして思うのですが、ドライバーと連絡がとれれば、可能な範囲で予約時間より早く来てもらえた可能性があります。配車センターから電話を受けたとき、「こちらはいつでも出発できるので、早めに来られれば来てください」と要望すれば、すぐに来てくれた可能性はあります。次に同じようなことがあったら試してみようと思います。

足元広々、ストレスフリー

気が急いていたので車種をチェックする余裕もなく乗り込んだのですが、前回の日本交通ほど高級仕様ではないワゴン車が来ました。もっとも日本交通は車種指定料金1000円、こちらは車種指定料金0円ですから料金相応です。
「高級でない」といっても、それはシートがレザー張りでないとか、テレビがついていないとかそういうレベルの話で、座席や足元の広さは両社でほとんど変わりません。今回は5人で乗りましたが、特に大荷物もなかったので十分な余裕があり、一般のセダンに3人で乗るのに比べると居住性は雲泥の差。3人で乗るときにも「指名買い」したい快適さです。

連続利用時の迎車・予約料金は?

まずは自宅に向かうので、迎車料金410円+予約料金410円が加算されてメーターがスタート。自宅までは650円だったので、ここだけ見ればずいぶん高くつきました。

自宅で荷物を手早く入れ替え、いよいよ羽田空港へ向かいます。ここから定額運賃のスタートですが、メーターは通常どおり動いています。無事に羽田空港に着き、定額運賃の要件を満たしていれば、メーターによらない定額料金が適用される、ということになっています。

ここで「おや?」と思ったのが、メーターに「迎車料金410円+予約料金410円」が加算されたままの状態で再スタートしたこと。1乗車目は「わざわざ車を呼んだ」という意識があるものの、2乗車目は「今、そこにいる車に乗った」という感覚ですから、この料金には違和感があります。羽田定額運賃が適用されればこの410+410円は課されないので実際上の問題はないのですが、気になりました。

ということで帰宅後に国際自動車に問い合わせてみると、やはり「迎車・予約料金は1乗車目のみに加算」というのが正当な扱いだそうです。1乗車目はわざわざ来てもらうので迎車・予約料金が必要になるものの、2乗車目以降は「たまたまそこにいた空車をつかまえて乗った」という扱いになるわけですね。

ベテランの安心感

自宅を出たのが16時過ぎ。飛行機の出発まで2時間を切りました。運転歴の長そうな運転手さん曰く「夕方はまず間違いなく渋滞しますね」。えー! ただ「事故でもない限り、必ず逃げ道はあります」とのことで、その点は安心感があります。

実際どうだったかというと、たしかに高速道路本線上の料金所手前で多少の渋滞はありました。しかしその後は交通量が多いながらも渋滞には至らず、自宅から1時間足らず、駅からカウントしても1時間そこそこで羽田空港に着きました。
今回はスカイマークを利用したのですが、同社のカウンターは第1ターミナルの北の外れに追いやられていて、電車やモノレールで到着すると相当歩かされます。しかし今回はタクシー。近いところまで進んでから降ろしてくれました。気が利いています。

というわけで、「ワゴンである」ということに意識が向く間もなく、しかし十分快適に空港まで移動できたのでした。

まとめ

以上、乗客6名まで可のワゴンタクシーに乗車した際のレポートでした。

ワゴンタクシーはとにかく予約が困難です。会社によっては前金制をとっていますが、キャンセル料は直前まで発生しない場合が多いようですので、予定が決まった時点で車を確保してしまうのがよいと思います。

子サイトはじめました!
本記事をお読みいただき、ありがとうございました。

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