今や当たり前の機能になった「エアコンのフィルターの自動清掃」。
あれば楽そうだと単純に思う一方、最近は「弊害ばかりで不要な機能だ」とのネガティブな評価も見受けます。
では、実際どうなのでしょうか?
私たちの結論は「ズボラな人にとっては、あったほうがよい」です。
「どうして?」と思う方、「いや不要でしょ」という方、続きをお読み下さい。
ちなみに、私たちは本当にズボラなので、過去7年間、全くメンテナンスをせずにエアコンを使ってきました。
7年ぶりに中を開けてみた結果は…こちらをご覧ください。
賛否両論、お掃除機能の実態は?
フィルター掃除が不要になる!
最近のエアコンの上位機種には、必ずといっていいほど「お掃除機能」がついています。
エアフィルターにたまるホコリを自動で掃除してくれるので、フィルターを取り外して掃除機で吸うという普段のメンテナンスが不要になります。
また、「自動で掃除する→常にフィルターが掃除されている」という前提なので、お掃除機能なしのモデルよりフィルターの目が細かくなっているとのことです。
ということは、エアコン内部まで到達するホコリが少なくなることが期待できます。
しかし逆風が…
登場当時は「夢の機能」のように思われていたお掃除機能ですが、最近は主にネット上で逆風が吹いています。
検索してみると、こんなことを理由に挙げている人が多いようですね。
「結局は手動で掃除しないと汚い」
「お掃除機能付きの機種はエアコンクリーニングを頼むと料金が高くつく」
お掃除機能の目的はお掃除にあらず?
まず、最初に一つ誤解を解きましょう。
「お掃除機能」の目的は「清潔」ではないのです。
お掃除機能が掃除してくれるのはエアフィルターに付着するホコリです。
設置環境にもよりますが、通常はこの部分の掃除をすべてお任せにできます。
お掃除機能がないと、2週間に1回ぐらいは掃除機でフィルターを掃除しなければなりません。
「掃除」と書くと何となく「清潔のため」という感じがしますよね。
しかし、エアフィルターの清掃は、吸い込みをよくして節電するためという意味合いが大きいと私たちは考えています。フィルターが目詰まりしたら風も出ませんからね。
つまり、自動お掃除機能の主な効能は「ズボラな人でも省エネできること」なのではないか、というわけです。
エアコン内部の汚れは別問題
では、エアコンを清潔にしたい人は、どうすればいいのでしょう?
見てきたとおり、エアコン内部の汚れについては、エアフィルターの自動お掃除は直接関係ありません。
言い換えれば、お掃除機能があってもなくても、エアコン内部は汚れるということです。
ただ、前述のようにお掃除機能付きの機種は目の細かいフィルターを装備しているので、多少は内部の汚れが緩和されるかもしれません。
また、掃除とはちょっと違いますが、エアコン内部でカビなどが発生するのを抑制するための付加機能(冷房運転終了後にエアコン内部を温めて乾燥させる等)が、フィルターのお掃除機能とは別に用意されていることがあります。
内部の掃除は業者に依頼する
エアコン内部の汚れを落とすには、専門業者を呼ぶしかありません。
業者による清掃では、お掃除機能あり・なしで価格差があるのが普通です。
しかし、その差額は1回数千円~1万円程度です。
以前は「お掃除機能つきは清掃できません」という業者も多くありました。
しかしこれだけお掃除機能が普及していますので、今どき「お掃除機能付きの機種は対象外です」という業者は少ないと思います。
そんな業者がまだあるなら、技術がないと公言しているようなものではないでしょうか?
長年使ったエアコンは、たまにクリーニングを頼むのもよいでしょう。
しかしエアコンのクリーニングは、そう頻繁に頼むものではないと私たちは考えます。
ネット上でお掃除機能のことを調べると、大抵こんなことが書いてあります。
「お掃除機能つきでも内部は汚れていますよ」
「我が家では半年に一度クリーニングを頼んでいます」(利用者の声)
こうした記述は、不安を煽って受注を増やそうとする業者の回し者ではないかと私たちは思っています。
エアコン内部のクリーニングは、せいぜい数年に1回といったところではないでしょうか。
終わりに
以上、お掃除機能つきエアコンばかり指名買いしてきた私たちの、現在のところの結論です。
単なる素人の見解ではあるものの、今のところ、お掃除機能つきを選んで後悔したことはありません。
冷房をつけっぱなしの夏場には、「暑いなー」と思っているときに限ってお掃除が始まり冷房がストップ、ということもあり、これは正直ガクッときます。
しかし自分たちのズボラさから考えて、家に5台あるエアコンのフィルターを月2回忘れずに掃除できるとは思えません。
特に忙しい兼業主夫なら、お掃除機能つきの機種を選ぶのがよいのではないでしょうか。
そうはいってもお掃除機能つきエアコンは高い!
そんなふうに考えている方へ、エアコンの賢い買い方を最後にご紹介します。時期さえ選べば、意外に安く買えますよ。
コメント
お掃除機能は余計な機能です。意味が無い機能ではなく、余計な機能です。意味分かりますか?お掃除ユニットが付いてるから、余計にエアコン内部が汚れるんですよ。
私はエアコンクリーニング業者で、実際に現場でエアコンを何百台と洗ってきました。
お掃除機能付きのエアコンの方が内部が汚れていますよ!お掃除機能が付いていないエアコンの方が汚れがマシですよ!
コメントありがとうございます。
私たちはエアコンの内部を見たことがないので何ともいえませんが、余計に内部が汚れるという話はよく聞きますね。どうしてそうなるのか、ご専門でしたらその原理を教えていただけると参考になります。
エアコン内部を汚さないということが至上命題であって、エアフィルターの掃除をこまめに行うという人にとっては、お掃除機能はいらないということになるのでしょう。
しかし実際には、汚れ(埃)はエアコン内部だけでなく、エアフィルターにもつくわけです。そして、ズボラな人はこれを掃除しないわけです。
この場合、お掃除機能があったほうがトータルではまだマシなのか? それとも(エアフィルターを年単位で掃除しなくても)お掃除機能がないほうがマシなのか? そこが問題だと思って、このような記事を公開しています。
ここでいう「マシ」の判断基準も人それぞれだと思いますが、私たちの感覚では「性能劣化が許容範囲内である状態をより長く保てる」といったところでしょうか。
実は最近、別の記事にて、業者様にはもっと刺激的な書き方で同趣旨の問題提起をしています。
私たちも決してエアコンの専門家ではないので、お詳しい方との議論を通じてより正確な判断を下せるようになればと願っております。