予期せぬ長距離を急にタクシーで移動することになった――こんなとき、タクシーに縁遠い方は特に「いくらかかるんだろう?」と不安になると思います。1万円なのか2万円なのか、全く見当もつかないという方も多いでしょう。
しかし概算でよければ、タクシーの料金は簡単に計算できてしまうのです。しかも覚えることは1つだけで、かりにそれすら忘れたとしても、街を走るタクシーを見れば思い出せます。
このページでは、およそのタクシー料金を簡単に算出する方法をご紹介したいと思います。
なお、料金は東京23区+武蔵野三鷹の一般的なタクシー会社のものです。
概算の公式「1km 400円」
もったいぶってもしょうがないので、結論から。この公式を覚えてください。ハイ!
1kmあたり400円
公式というほどでもない、ごく簡単なルールです。あくまで概算ですが、10km乗れば4000円、20kmで8000円、ということになります。
初乗り料金で覚えよう
「400円」という数字を忘れてしまうと暗算できなくなるのですが、これには覚え方があります。
東京23区+武蔵野三鷹のタクシーの初乗りは410円になりましたよね。実はこの、初乗り「410円」の端数を取り去って簡単にしたのが「400円」という数字なのです。
種明かしをしますと、東京23区の標準的なタクシー料金は、初乗り1052mまで410円です。これをアバウトに表現すると「1000mで400円」、つまり「1km400円」になるわけです。
ですから、分からなくなったら「初乗りはいくらだっけ?」と考えてください。街を走るタクシーを見れば、窓に「1.052km \410」と書いてあるのですぐに思い出せますよ。
ちょっと混雑したときの料金が出てきます
こんな簡単な式で本当にいいの?と思われるかもしれません。でも結構、実際の料金に近い値が出るんです。
たとえば2km、5km、10km、20km、50km乗車したときについて、理論値(信号待ちや渋滞が全くない場合の料金)と、ご紹介した暗算法で算出した料金を比較してみました。
乗車距離 | 理論値(円) | 暗算法の料金(円) | 差分 |
---|---|---|---|
2km | 730 | 800 | 9.6% |
5km | 1770 | 2000 | 13.0% |
10km | 3450 | 4000 | 15.9% |
20km | 6810 | 8000 | 17.5% |
50km | 16170 | 20000 | 23.7% |
1km400円で計算すると、理論値より高めに算出されることが分かります。距離が長くなればなるほど高めになっていきます。
ただ、ここでいう「理論値」は、信号待ちも渋滞も全くないという、およそ一般道ではあり得ないシチュエーションでの料金です。ですから実際にはこれより高くなるわけで、場合によっては暗算法の料金よりも高くなることもあります。
私たちの経験上、昼間の東京23区内の一般道で、概ねスムーズに車が流れていると、実際の料金は理論値の10%増しぐらいになります。若干渋滞すると20%増し、ひどい渋滞だと30%増しといったところです。
ですから、暗算法で出てくる料金は、5~20kmの範囲では「ちょっと道路が混雑しているときの料金」に近いといえます。まずまず実用的ではないでしょうか?
まとめ:距離さえ分かれば、料金は暗算できる
以上、実に簡単なタクシー料金の計算方法をご紹介しました。
そもそも距離が分かるのか?という突っ込みもあろうかと思いますが、もし大体でも距離が分かるならば、概算のタクシー料金は簡単に計算できるのです。少なくとも「1万円か2万円か」と悩むことはなくなります。
正確な料金の計算方法については別記事にまとめる予定です。私(オットー)は正確な計算方法を暗記してしまいましたが、計算に電卓は必須です。
その点「1km400円」という簡便な計算方法は暗算も簡単で、覚えていれば役に立つこともあると思います。
今回、東京23区+武蔵野三鷹を念頭に解説しましたが、「1km400円」という概算は、他の地域に行っても大きく外れることはないと思います。活用してみてください。
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