日本交通専用乗り場のタブレットでタクシーを呼んでみたら、意外な結果に

タクシー

深夜、救急外来へ行くと困るのは帰りのタクシー。タクシー乗り場があっても、空車が待っていることは稀です。

そんな中、某病院の日本交通専用乗り場には、ディスパッチャー(案内人)不在のときに空車を呼べるタブレット端末が設置されています。ボタン一つで付近の空車を呼べるという便利なものです。

今回これを初めて利用してみたのですが、いろいろ意外なことがあったのでご報告したいと思います。

乗り場があるのに迎車とは…

大きな病院だと必ずといっていいほどタクシー乗り場があると思います。診療時間帯は空車が待機していることが多く、迎車料金がかからないので有難い存在です。

しかしこの乗り場も、ほとんど患者のいなくなる夜間になると空っぽになる時間帯が多く、救急患者を送ってきたタクシーも、客が待っていなければ即座に去っていきます。
その結果、タクシー乗り場があるのに迎車料金を払ってタクシーを呼ぶということになります。仕方がないといえばそうなのですが、ちょっとガックリきます。

専用タブレット端末からタクシーを呼べる!

そんな中、最近になって、某病院のタクシー乗り場(日本交通専用)にタブレット端末が設置されました。

昼間だと乗り場にディスパッチャーがいて、空車がいなくなると応援を求めたり、他社タクシーを呼び寄せたりして対応してくれます。この時間帯、タブレット端末の出番はありません。

しかしディスパッチャーのいない夜間、タクシー乗り場に行ってみたら空車が待っていない…こんなときタブレット端末の出番です。
「タクシーを呼ぶ」というボタンを押して待つことしばし、「○分で車番××××の車が来ます」と表示されます。実際、数分待つとちゃんとタクシーが来てくれます。
気になる迎車料金は無料です。実際には「あれれ?」ということになるのですが…どうだったかは後述します。

アプリでタクシーを呼ぶというのは、下記ページでさんざんご紹介しているように技術的には目新しくありません。

タクシーはアプリで呼ぶ時代! おすすめアプリはコレ
ツマーが病身でありながら、我が家には自家用車がありません。 そのためタクシーをかなり頻繁に利用しており、自宅から乗る際には間違いなく「迎車」となります。 以前ならタクシー会社に電話するしかなかったわけですが、最近はスマートフォンのアプリでタ...

ただ、誰もがアプリをインストールしたスマホを持ち歩いているわけではありませんし、アプリから呼べば迎車料金がかかります。その意味で、こうした設備は有難く、他の病院にも普及してくれないかなと思います。

実際にタクシーを呼んでみた

前から興味のあったこのタブレット端末ですが、先日ついにこれを利用することができました。まあ、全く嬉しくないんですけどね。何せ時刻は月曜未明、0時半です。

「迎車する→別の空車が通り過ぎる」の法則

当然のように空車は待っておらず、いよいよ専用タブレット端末の出番です。満を持してボタンを…ムスコーに押されました(泣)。

[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”icon_t.png” name=”ツマー”] 大人げない [/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”icon_o.png” name=”オットー”] いや、バスの「とまります」ボタンとか、自分で押したいでしょ! [/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”icon_t.png” name=”ツマー”] それが大人げないっつーの [/speech_bubble]

しばらくすると「待ち時間6分」と表示されました。

全国タクシーアプリを使い慣れているので、6分と言いながら実際にはもっと早く来るんでしょ、と思いながら見ていましたが、来ません。その間にも、日本交通を含め空車が何台か通過していきます。アプリで迎車したのと同じことなので、迎車要請に応答したタクシー以外は立ち寄ってくれないわけです。

迎車料金がチャージされている!?

きっちり6分待ったところでタクシーが到着したのですが、「空車」ではなく「迎車」となっています。…これって、410円とられるの!? それだったら道路まで出て空車をつかまえたのに!

果たして、車内に乗り込むとメーターには「迎車410円」の文字。あー、やっぱり料金がかかるのかー。前に「無料」と見た記憶があるんだけど記憶違いだったかなー、などと思いつつ自宅に向かいます。

ネット決済は利用不可

日本交通ですから、決済はJapanTaxi Walletのネット決済、これしかありません。月間10回利用を達成すれば翌月はまたゴールドユーザーに返り咲けるわけですから。

ところが、後部座席に設置されたタブレット端末で「JapanTaxi Wallet」のボタンを押すと「以下の場合にはご利用いただけません」といった文字が出ました。
どうも、アプリでタクシーを呼んだため、乗車後にネット決済にすることはできない、と言いたいようです。

いや、確かにアプリでタクシーを呼んだのですが、専用タブレット端末のアプリには「ネット決済を利用するかどうか」という選択肢はありません。
つまり、例の専用端末でタクシーを呼ぶ限りは、JapanTaxi Walletは利用できない(→利用回数にカウントされない)ということです。何てことだ!

次善の策としては交通系電子マネー決済ですが、不幸にも手持ちのSuicaには十分な残額がありません。クレジットカードで決済するしかないようです。サインが面倒なので、できれば使いたくないのですが。
ますます、道路に出て空車をつかまえればよかった、という思いが強くなります。

そして意外な結末

数十分後、自宅に到着。諦めきれずにネット決済を試みていたら、運転席のタブレット端末には「ネット決済です」といった表示が出ています。でもQRコードが表示されないので無理なんですよ!

「病院の端末で呼んだからネット決済できないんです」と事情を説明し、クレジットカード決済に変更してもらいます。すると運転手さん、テンキーの付いた小さな端末を差し出してきました。
何と、サインではなく暗証番号入力で支払えるのです! タクシーで暗証番号入力を経験するのは初めてです。これで少し気分がよくなりました。
この端末は電子マネーのR/W機能も兼ね備えており、Suica払いのときは正直「面倒だな、以前のように固定の端末にしてくれればいいのに」と思っていましたが、わざわざこういう端末を導入した理由がようやく分かりました。

そして最後に意外なことが起こります。
「410円お返しです」
そういうことか! つまり、システム上はアプリからの迎車なので410円がチャージされるのですが、その分を現金で返すことで、迎車料金無料を実現しているのです。

(追記)2度目の利用、改善されていました!

こういう記事を書いたせいなのか、翌月、神様が2度目の利用機会を与えてくださいました(泣)。今度は深夜2時半という、さらに過酷な時間帯です。これで帰宅すると弁当作りが待っている、というのは悪夢でしかありません。

それはさておき、タブレット端末をポチッとやると、約9分で到着との表示が出ました。暇なので画面をしげしげと眺めていましたが、車番のほかに「待ち合わせ番号」というのが表示されていました

車寄せで待っている間に、他社タクシーが数台、道路を通過していきました。自分たちより後に病院を出た患者さんは道でタクシーを拾って、去っていきました。待てば確実に来るという安心感をとるか、一刻も早く帰るため、自らの幸運を信じて道路脇に立つか。難しいところです。

5分そこそこでタクシーは来ました。
運転手さん、開口一番「待ち合わせ番号は?」。あっ、あの番号、覚えとかないといけないのか! 乗り場で待っているのは私たちだけだったので油断していました。
「えーと4番だか6番だか、そんな番号です」と答えたら、4番が正解だったようで、乗せてもらえることになりました。

眠気と安堵感で注意力散漫だったのですが、運転手さんが出発前に「一旦空車に戻しますね」と言っていました。
数秒考えて「なるほど!」と思いました。到着したときは「迎車」だったのですが、これを一旦「空車」に戻すことで、迎車料金410円が発生しなくなるわけです。
前回の運転手さんはこの手順を知らなかったのか、はたまた運用が変わったのか。ともかく有難いことだと思いました。

また、システム上「迎車」ではなく「道で拾った」扱いになったことで、ネット決済(JapanTaxi Walletでの決済)も可能となりました
前回は「アプリで迎車した」という扱いのため、システム上の制約で、乗車後にネット決済を選択することができなかったのです。
ただ、ちょうどこの日、全国タクシー(現:JapanTaxi)アプリのお知らせを見ていたら、「ネット決済を選択せずにアプリで迎車した場合でも、乗車後にネット決済に変更できる」旨の告知が載っていたので、かりに迎車状態のまま走り出しても、ネット決済は可能になっていたかもしれません。

ともあれ、「迎車料金が現金で戻ってくる」「ネット決済利用不可」という問題点は2つとも解決されており、納得のいく帰宅となりました。

一方、ソ連は電話を使った。

以上、タクシーIT化の先頭を行く日本交通ならではのサービスをご紹介しました。

ここまで若干興奮気味に書いてきて思ったのですが、病院などにタクシー会社への直通電話を設置する例は昔からありますよね。なので、大して画期的というわけではないような気がしてきました。

ただ、専用電話よりタブレット端末のほうがコスト面で有利だというのであれば、浮いたコストでこの端末をどんどん普及させてほしいと思います。そして願わくば、JapanTaxi Walletへの対応を!

子サイトはじめました!
本記事をお読みいただき、ありがとうございました。

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