渋滞時だけおトク!? タクシー事前確定運賃を利用してみた

タクシー

注文から降車まで

長くなりましたが、今回の利用に関しては事前確定運賃が明らかに割高とは思えなかったので、利用してみることにしました。

注文には違和感なし

まず注文ですが、これは「全国タクシー」アプリを使い慣れていると特に違和感はありません。むしろ、事前確定運賃を利用したくないのに、間違って利用してしまいそうな勢いです。

元々「全国タクシー」アプリでは、乗車場所だけでなく降車場所(目的地)を入力することが可能でした。入力は任意ですが、入力しておくと「概算運賃の表示」「乗車時に目的地の説明が不要」「カーナビへの目的地登録」などメリットがありました。

事前確定運賃を利用する場合には、この降車場所入力が必須となります。降車場所をアプリで指定する習慣のない人は、ちょっと面倒だなと思うかもしれません。

ともかく降車場所を入力すると、「乗車場所」と「降車場所」の間に事前確定運賃が表示されます。この金額を見て、事前確定運賃を利用するかどうか検討します。

そして「タクシーを呼ぶ」ボタンを押すと、事前確定運賃を利用するかどうか、まず尋ねられます。「はい」のほうが目立つボタンになっているので、つい「はい」を押してしまいそうになります。

以後は通常の配車と全く同じです。ただし、利用後にアンケート(任意解答)があります。実験ですからね。

クーポン、公的割引も利用可

次に乗車です。実は筆者は乗車していない(家族のみで乗車した)ので、あとで家族から聞き取った状況を断片的に記します。

結論からいうと、通常の乗車と変わるところはほとんどありません。乗り込むと開口一番「どのルートで行きますか?」と聞かれたそうです。注文時に表示された経路を基本とするのだと思っていましたが、特に意識していないようです。

定額運賃なのでメーターは隠れていたはずですが、そこまで注意して見ていなかったとのこと。タクシーに乗ってメーターを見ないあたり、大物です。オットーはついつい見ます。

そして、障害者が同行していたのですが、障害者手帳を見せたところ、トラブルもなく、ちゃんと1割引になったとのこと。
割引前の運賃が3870円のところ、割引後の金額は3520円となっており、3870円のうち410円は迎車料金、残る3460円が運賃であることが分かります(迎車料金は障害者手帳で1割引にならない)。3460×0.9+410=3524円で、10円未満切り捨てということです。

【実験の実験】事前確定運賃は時間帯で変動するのか?

前述のとおり、事前確定運賃は道路状況を見ていないのではないか?という仮説があります。

これを検証すべく、スタートとゴールを変えずに、時間帯を変えてアプリを利用し、事前確定運賃を調べてみました。

8月25日に確認したところ、今回の乗車場所と降車場所の間では4種類のルートが提示されました。が、事前確定運賃は常に3870円で不動でした。時間帯も、朝から夜まで、また平日、休日と日を変えて試しましたが、結果は同じ3870円です。ちなみに9月1日お昼現在でも3870円です。

事前確定運賃が不動というのは、あえてそういう仕様にしているとも考えられます。
ちょっとした道路状況の変化で、数分おきに事前確定運賃が変動するのでは、事情をよく知らない人に不信感を与えるおそれがあります。ひょっとしたら、デイトレーダーのように「運賃が最安になる瞬間」を待ち構えるような人が出てきかねません(きっと私たちです)。

まとめ:事前確定運賃は「渋滞保険」か

以上、事前確定運賃を初めて実際に利用してみたという一件でした。

実験開始のプレスリリースを読む限りでは、この実験は運賃の割引を目的としたものではなく、むしろ「これに乗じて値上げや値下げをしないよう実験してもらいたい」という国交省の意図が読み取れました。

しかし日本交通の実際の運賃設定を見ると、「リアルタイムに道路状況を反映して運賃を算出」というよりは「常に一定の渋滞を見込んだ運賃を提示」といったつくりになっているようです。

プレスリリースには「道が空いている場合には、事前確定運賃がメーター運賃より高くなることがあります」といったことが書かれていました。
が、実態は「道が空いている場合には、必ず高くなります」と言ってもいい感じです。逆にガッツリ渋滞したら、メーター運賃より多少は割り引いてもらえます。

言い方を変えると、これは「渋滞保険」みたいなものです。渋滞しなければ保険料の分だけ損をするけれども、逆に渋滞がひどければ「損害」が補填される。今回の実証実験の意図に合致するかというと若干疑問ですが、これはこれで、商品設定としてはアリだと思います。

2ヶ月の実験を経て、どのような結論に至り、本サービスがどのような形態になるのか分かりませんが、8月下旬時点ではここに書いたような状況であり、少なくとも日本交通に関しては、事前確定運賃は渋滞の見込まれるときに活用すべきものだろうと思います。

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本記事をお読みいただき、ありがとうございました。

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