小学生のお子さんにキッズケータイを持たせている方も多いと思います。
いざというときに連絡がついたり、居場所が分かったりするのは本当に安心です。
だからこそ、電話機を持ち歩いているのに連絡がつかないとなると不安が倍加します。
しかもその原因が分からないとなると大変です。
今回、私たちが経験したのは、「電話をかけても、ワンコールですぐに切られてしまう」という現象でした。
原因は単に電源が切れていただけなのですが、一時は相当焦りました。
しかし同時に、キッズケータイならではの便利機能に助けられました。
なぜ、キッズケータイは電源が切れていると「1コールで切れる」のでしょうか? その謎に迫ります。
下校時の迷走がまた始まった!
1年生の4月当初、学校を出たはいいものの友達についていって迷子になってしまった等、開始早々いろいろとやらかしてくれたムスコー。
最近はさすがにそんなこともなく、帰りに図書館に立ち寄るなどしても、すました顔で帰ってきます。
そんなムスコーから、先日、耳を疑う電話が入りました。
友達と一緒に下校し、自分は○○駅(自宅最寄りの1つ先)からバスで帰ってくるというのです。
確かに、○○駅からバスで帰宅することはよくありますが、同じ乗り場から2系統のバスが出ており、どちらに乗るかというのはいつも親が判断しています。
その他もろもろ、大丈夫か?と思いましたが、いざとなればキッズケータイがあるし、大変な目に遭えば懲りるだろうと思ってゴーサインを出しました。
そして数十分後、不安は現実になりました。
ツマーからオットーに電話があり、まだ帰宅しないというのです。
しかも、電話をかけても1コールで切られてしまうとのこと。
「1コールで切られる」は着信拒否なのか? 正解は…
オットーはしばし考えました。
可能性として最も高いのは「電源が切れている」ということですが、通常、電源が切れていれば電話機が反応しないので1コールすら鳴らず、「おかけになった電話は、電波の届かないところにいるか…」といったガイダンスが流れると思います。
次に考えたのは、何か設定が狂って着信拒否になってしまっているということ。
キッズケータイには「電話帳に登録していない人からの着信を拒否する」という設定があり、ムスコーの携帯電話もそのように設定しています。
先に種明かしをしますと、正解は「電源が切れていた」なのですが、この時点では、何が起きているのか分かりませんでした。
電源が切れても居場所は分かる
よくよく困ったので、久しぶりに「イマドコサーチ」を試します。
1回検索すると5円かかるので、なるべく使わないようにしていましたが、今こそ使いどきです。
なお、事前に登録をしておかないと、いざというときに使えませんので注意が必要です。
我が家でも一度失敗しています。そのときの記事はこちらです。
NTTドコモの「My Docomo」にログインし、「あんしん・便利サービスの利用・設定」から「イマドコサーチ」→「利用する」とリンクをたどっていきます。
ここで「いますぐ検索」を押すと5円課金されるので、まずは「過去の検索履歴を見る」を試します。
文字どおり、過去に位置情報を検索(あるいは自分から発信)した記録を見ることができます。
これなら、新たに位置を検索するわけではないので料金はかかりません。
結果は半分順当、半分意外なものでした。
ついさっき、○○駅前にいたとのことです。
キッズケータイには、電源をオフにする際に自動的に現在位置を登録するサービスがあり(これにも1回5円かかるのですが…)、○○駅前で電源をオフにした(あるいは電池が切れた)ことが分かりました。
○○駅前にいることは予定どおりですが、なぜ電源をオフにしたのかは謎です。
心配性な人なら、悪い奴に捕まって電源を切られたのか…などと考えてしまうところでしょう。
理由が分からないながらも、今度こそ現在位置を検索します。
電源が切れていても現在位置を知ることができる、というのがキッズケータイのありがたいところです。
結果は一瞬で帰ってきました。○○駅から自宅へ向かうバスのルート上でした。
キッズケータイの「電源オフ」は「主電源オフ」にあらず
ここまできて、オットーはようやく「なぜ、1コールで電話が切れたのか」を理解しました。
キッズケータイが「死んだふり」をしていたから、です。
キッズケータイには電源ボタンがありますが、これを押しても主電源は切れないのです。
表面的には電源が切れたように装っていますが、通信機能は生きています。
それゆえ、電源オフ時にもGPS機能で正確な位置を知ることができます。
その一方、電波を出すことが禁じられている場所(たとえば航空機内)では問題があり、「完全に電源を切ってください」と要請されています。
キッズケータイは「死んだふり」をする
このことを「モノの仕組み」的に考えてみます。
あくまでオットーの推測ですが、携帯電話網、分かりやすいところで基地局からキッズケータイを見たときに、その電話機が「電源オン」なのか「表面上電源オフ」なのかは区別がつかないのだと思います。
しかしキッズケータイとしては、「表面上電源オフ」の状態で、かかってきた電話に応答しては困ります。
そこで、「表面上電源オフ」の状態で電話がかかってきた場合、キッズケータイの側で即座に通信を切断しているのだと思います。
もちろんこの際、着信音が鳴ったりディスプレイが点灯したりはしません。裏でこっそりと、です。
ただ一瞬にせよ、基地局からキッズケータイへ電話が着信しています。
この「一瞬」が「1コール」なのだと思います。
なお、電池切れの場合には「死んだふり」ではなく、本当に「死に」ますので、電話機の位置を調べることもできませんし、電話をかけても「おかけになった電話は…」という反応になります。
これでヒヤッとしたのが以下の事件です。
終わりに:結局、真相はこうだった
しばらくして、ムスコーは無事に帰宅しました。
オットーは帰宅後、キッズケータイの着信履歴などを調べてみました。
そしてようやく、今回の「事件」の全貌を把握しました。
どうも、ツマーがムスコーに電話をかけたとき、ムスコーはちょうどバスに乗ったところだったようなのです。
バスの中で電話をしてはまずい、ということをムスコーは知っています。そこでとっさに電源を切ったのです。
これにより「○○駅前で電源が切れました」という履歴が残ります。
その後は前述のとおりで、ムスコーは親の心配をよそに、マイペースでバスに乗って帰宅したというわけです。
分かってしまえば何てことはないのですが、若干ひやっとした一件でした。
ただ、「1コールで電話が切れるのは簡易電源OFFのせい」ということが分かったのは収穫でした。
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