「年利3%」の公約達成は?2017年クロス取引の途中経過を公開!

株主優待で年利3%
QuinceMedia / Pixabay

「株主優待のただ取り」などと呼ばれるクロス取引。我が家ではほぼ毎月、クロス取引で株主優待を得て、カテゴリ名にもあるとおり「年利3%」を目標にしています。

そのわりに銘柄選定や取引実績のご紹介が少ないと思ったので、今回は2017年1~9月の取引実績をまとめてご紹介します。

計算して分かったのですが、この9ヶ月でちょうど利率3%を達成していました! まだあと3ヶ月残っていますので、うまくすると年利4%も狙えるかもしれません。

月ごとのまとめ

まず最初に、この9ヶ月の取引を月ごとにまとめてみました。

決算月 商品価値 必要資金 取得コスト 差額 効率
1月 0 0 0 0
2月 33500 4013600 9881 23619 0.59%
3月 43640 4315600 10908 32732 0.76%
4月 0 0 0 0
5月 10400 1781000 5220 5180 0.29%
6月 48000 2500500 4594 43406 1.74%
7月 0 0 0 0
8月 12760 2806400 7037 5723 0.20%
9月 28900 3591900 8943 19957 0.56%
小計 177200 19009000 46583 130617 0.69%
年利換算 177200 4315600 46583 130617 3.03%

「商品価値」は文字どおりですが、我が家で全く使うつもりのない(転売前提の)金券類は、額面ではなくヤフオク等の相場で計算してあります。商品価値から取得コスト(売買手数料、貸株料など)を差し引いたものが「差額」で、これが儲け(預金でいえば利息)にあたります。

「効率」は「差額÷必要資金」です。つまり、投資した資金に対し何%の儲けがあったかを示します。

3の倍数月はチャンス!

こうして見ると、3の倍数月(3月・6月・9月)は他の月より効率がよいことが分かります。理由は簡単で、これらの月は株主優待をもらえる銘柄が豊富だからです。選択肢が豊富ということは、「おいしい」銘柄も相対的に多くなるわけです。

日本の企業で最も決算が集中するのは3月ですが、年に2回となるとこれが「3月・9月」になります。さらに四半期決算だと「3月・6月・9月・12月」となります。ということで3の倍数月に集中している…と説明すると、もっともらしく聞こえますね。
実際には年に4回の株主優待を実施している企業は多くなく、たとえば12月に株主優待のある会社は「年に1回、12月だけ」という場合が多いので、上記の説明はちょっと違う気もしますが、ともかく3の倍数月は狙い目です。人気かつ品薄の銘柄があれば、前月のうちから目をつけておく必要があります。

対照的に、成果が全くなかったのが1月、4月、7月です。これらの月に株主優待をくれる会社はほとんどなく、さらに「一般信用取引の対象銘柄である」「優待内容がよい」というフィルターをかけると、1銘柄も残らないという結果になりました。
こうした月には、「あえて株主優待を取らない投資」など、別の手段で資金を活用するのがよいと思います。

「利率」を計算してみる

次に、本ブログの公約である「年利3%」の達成状況を報告します。

年利を計算するには元手の合計額を知る必要がありますが、ここでは元手を「2017年3月末に拘束された資金の合計額」と考えることにします。
というのは、2017年3月末は優待銘柄が多く、手持ち資金を極限まで使ってクロス取引を行ったからです。このとき出せた資金の合計額が、すなわち手持ち資金の合計額であると考えることにします。

この方法で計算すると、表の最下行のとおり、年利換算3.03%の成績を残せたことが分かります。冒頭に書いたとおり、9ヶ月でちょうど3%を達成しました!

ちなみに、各月末に拘束された資金を合計すると約1900万円となります。実際には430万円ぐらいしか持っていないので、単純計算ですが資金を4回転させた計算になります

銘柄別に効率を見る

最後に、何月にどの銘柄を取引したかということを並べてみました。長くなりますが、銘柄選びの参考になればと思います。

名義 CD 銘柄 優待品 商品価値 必要資金 取得コスト 差額 効率 取得日 売却日 保有日数
O 9831 ヤマダ電機 自社商品券 1700 59400 208 1492 2.51% 9/26 9/27 2
T 9831 ヤマダ電機 自社商品券 1700 59400 208 1492 2.51% 9/26 9/27 2
O 3197 すかいらーく 自社商品券 33000 1667000 2646 30354 1.82% 6/22 6/28 7
O 8697 日本取引所グループ クオカード 3000 163600 400 2600 1.59% 3/28 3/29 2
T 8697 日本取引所グループ クオカード 3000 163600 400 2600 1.59% 3/28 3/29 2
T 3197 すかいらーく 自社商品券 15000 833500 1948 13052 1.57% 6/22 6/28 7
T 9861 吉野家HD 自社商品券 3000 163700 535 2465 1.51% 2/3 2/24 22
O 3048 ビックカメラ 自社商品券 2000 109900 401 1599 1.45% 2/22 2/24 3
T 3048 ビックカメラ 自社商品券 2000 109900 401 1599 1.45% 2/22 2/24 3
O 8905 イオンモール 自社商品券 3000 180000 409 2591 1.44% 2/22 2/24 3
T 8905 イオンモール 自社商品券 3000 180000 409 2591 1.44% 2/22 2/24 3
O 1976 明星工業 ギフトカード 1000 68100 228 772 1.13% 3/21 3/29 9
O 3201 日本毛織 クオカード 1200 89500 225 975 1.09% 5/24 5/29 6
T 3201 日本毛織 クオカード 1200 89500 225 975 1.09% 5/24 5/29 6
T 8425 興銀リース 図書カード 3000 250200 569 2431 0.97% 3/27 3/29 3
T 1976 明星工業 ギフトカード 1000 74300 307 693 0.93% 2/24 3/29 34
O 8425 興銀リース 図書カード 3000 258400 634 2366 0.92% 3/21 3/29 9
O 7942 JSP クオカード 3000 269500 837 2163 0.80% 3/3 3/29 27
O 9324 安田倉庫 おこめ券 880 79700 282 598 0.75% 3/6 3/29 24
T 9324 安田倉庫 おこめ券 880 79700 282 598 0.75% 3/6 3/29 24
O 9945 プレナス 自社商品券 2500 249900 661 1839 0.74% 2/13 2/24 12
T 9945 プレナス 自社商品券 2500 249900 661 1839 0.74% 2/13 2/24 12
O 8291 日産東京販売HD クオカード 500 36000 244 256 0.71% 3/2 3/29 28
T 8291 日産東京販売HD クオカード 500 36000 244 256 0.71% 3/2 3/29 28
T 7937 ツツミ クオカード 2000 207800 564 1436 0.69% 3/27 3/29 3
O 9202 ANA HD 株主優待券 12000 1412000 2899 9101 0.64% 3/17 3/29 13
O 8267 イオン 株主優待カード 1500 172300 408 1092 0.63% 2/22 2/24 3
O 8566 リコーリース クオカード 3000 371000 692 2308 0.62% 3/27 3/29 3
O 9201 日本航空 株主優待券 3000 365500 766 2234 0.61% 3/22 3/29 8
O 3288 オープンハウス クオカード 3000 372500 738 2262 0.61% 9/22 9/27 6
T 3288 オープンハウス クオカード 3000 372500 738 2262 0.61% 9/22 9/27 6
O 9948 アークス ギフトカード 2000 260200 570 1430 0.55% 2/22 2/24 3
T 7942 JSP クオカード 3000 367000 1159 1841 0.50% 2/24 3/29 34
O 9202 ANA HD 株主優待券 12000 1656000 4002 7998 0.48% 9/1 9/27 27
O 6339 新東工業 クオカード 1000 126600 418 582 0.46% 9/22 9/27 6
T 6339 新東工業 クオカード 1000 126600 418 582 0.46% 9/22 9/27 6
T 9202 ANA HD 株主優待券 3000 414000 1213 1787 0.43% 9/1 9/27 27
O 9319 中央倉庫 おこめ券 880 113200 401 479 0.42% 3/27 3/29 3
O 8098 稲畑産業 クオカード 1000 150200 399 601 0.40% 9/26 9/27 2
T 3048 ビックカメラ 自社商品券 1000 130100 494 506 0.39% 8/10 8/29 20
O 9787 イオンディライト 自社商品券 2000 340000 772 1228 0.36% 2/16 2/24 9
T 9787 イオンディライト 自社商品券 2000 340000 772 1228 0.36% 2/16 2/24 9
O 3167 TOKAIHD クオカード 1500 254700 601 899 0.35% 9/22 9/27 6
O 4668 明光ネットワークジャパン クオカード 1000 156700 477 523 0.33% 8/16 8/29 14
O 8267 イオン 割引カード 1000 167300 442 558 0.33% 8/22 8/29 8
O 7649 スギHD 自社商品券 3000 536000 1265 1735 0.32% 2/22 2/24 3
T 4668 明光ネットワークジャパン クオカード 1000 157100 516 484 0.31% 8/10 8/29 20
O 3141 ウエルシアHD Tポイント 3000 645000 1482 1518 0.24% 2/22 2/24 3
O 3148 クリエイトSD HD 自社商品券 4000 801000 2385 1615 0.20% 5/9 5/29 21
T 3148 クリエイトSD HD 自社商品券 4000 801000 2385 1615 0.20% 5/9 5/29 21
O 3087 ドトール・日レスHD 自社商品券 1000 220200 565 435 0.20% 2/22 2/24 3
O 9946 ミニストップ 自社商品券 1000 236000 557 443 0.19% 8/28 8/29 2
T 9946 ミニストップ 自社商品券 1000 236000 557 443 0.19% 8/28 8/29 2
O 3048 ビックカメラ 自社商品券 5000 1282000 2609 2391 0.19% 8/21 8/29 9
O 2918 わらべや日洋HD クオカード 1000 256600 570 430 0.17% 2/22 2/24 3
O 7607 進和 おこめ券 880 220200 665 215 0.10% 8/16 8/29 14
T 7607 進和 おこめ券 880 221000 720 160 0.07% 8/10 8/29 20

効率トップは話題のあの銘柄、かと思いきや…

9ヶ月を通じて、効率が最も高かったのはどの銘柄でしょう?

記事執筆前、オットーはすかいらーく(3197)だろうと予想していました。しかし実際には、効率トップはヤマダ電機(9831)でした。株主優待券の転売を前提として、額面2000円の優待券の価値を1700円とカウントしていますが、それでも実に2.5%超です。

ただ、ヤマダ電機は利益の金額が小さいという問題があります。見ていただければ分かりますが、約6万円の投資に対し利益は約1500円。確かに効率はいいのですが、手元に残るのは1500円でしかありません。

株主優待の常として、10倍の資金を用意しても10倍の優待を得られることは稀です
ヤマダ電機もまさにこの例で、効率が最高になるのは100株購入時。手持ち資金が6万円しかない人はいいのですが、手持ち資金が60万円あっても10倍(2万円分)の優待券をもらえるわけではない(5000円分しかもらえない)ので、この銘柄単独で年利3%というのは、多くの人にとっては難しいと思います。

やはり強い! すかいらーく

そこで次点を見ると、やはりすかいらーくです。1000株購入したオットーの場合、約170万円の投資で3万円以上の利益を得ており、利率にして1.8%です。

驚くべきことに、すかいらーくは年2回の株主優待を実施しており、2回目も入手できる食事券はほぼ同額なので、元手200万円の人は、年2回のすかいらーくの株主優待だけで「年利3%」という目標をクリアできます。庶民の投資規模としては結構現実的なところかと思います。

ただし、もらえるのは食事券ですから、最大限の株主優待を得た人は、すかいらーくグループの店舗で年間6万円以上の食事をしなければならない、ということになります。
我が家では時々ガストの宅配を頼む程度なので、一部を転売しないと消費しきれなさそうです。ただ、最近になって回転寿司の「魚屋路(ととやみち)」が自宅付近で宅配を始めたので、ひょっとしたら使い切れるかもしれません。

クオカード銘柄は縮小傾向?

その他、リストを見ていくと日本取引所グループ(8697)が相当な太っ腹ぶりですが、次回(2018年3月)からは「継続保有」という条件が加わります。継続保有期間が1年未満だと1000円分しかもらえません。従来と同じ3000円分をもらうには3年以上の継続保有が必要となります。

これに限らず、クオカードを大量にくれる銘柄は減少傾向にあるように思います。
確かに、自社の本業と何ら関係ないクオカードを一律にばらまくのは、特に大株主からすれば面白くないでしょう。そんなことでキャッシュアウトするんだったら配当を増やせよ、という話です。

終わりに:あと3ヶ月でどれだけ伸びる?

以上、2017年1~9月の成績をご紹介しました。冒頭にふれたとおり、公約である「年利3%」はすでに達成しています。

あと3ヶ月でどれだけ積み増しできるか。鍵を握るのは12月だと思いますが、ひとまず続報をお待ちください。

子サイトはじめました!
本記事をお読みいただき、ありがとうございました。

全くの素人が持ち家を売り、賃貸へ引っ越した記録を時系列でまとめたサイトを運営しています。
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株主優待で年利3%
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